「心が動いた。」永い言い訳 ちっちさんの映画レビュー(感想・評価)
心が動いた。
最近、色々映画を見たけど、年齢のせいもあると思うけど、泣くとか感動するとかが無くなっていた。
話題作とかを見ても、終わったら、忘れて日常に戻っていた。
予告編を見て、設定の黒さに興味を持ち、かつてモックンが大好きであったことも思い出し、一人で映画館へ行った。
でも、この作品を見て、結婚して23年、家族、子供とも心理的に疎遠になる自分の心や夫、子供との関係を考えさせられた。
人生は他者である。わかっているけど、傍にあると忘れる。
自分のエゴと自分以外の人との関わりで日々揺れ動く中で、自分に欠落しているものを気付かされた主人公。自分とリンクした。
男とか女とか関係なく。
俳優の素晴らしい演技、脚本の良さに、映像の自然さ、子役のとってつけた感じの少ない、素晴らしい演技。特に目がよかったな、子役さん。
シブガキ隊のモックンが、かつて大好きだった自分ですが、その時からちやほやされても、華やかな世界にいても面白くなさそうにしていた記憶があります。この役は、自分の素のままのところがたくさんおありだったような気が見ていてしました。配役ばっちり。
髪の毛をやっと切りにいった、他の人に委ねたところで、どこかで髪を切ることは妻にしか許していなかったとこに”情”があったこと、やっと心から素直に泣けた主人公が妻目線でいとおしい気持ちが生まれた。それ以外は最悪の夫ですが。
映画、いろんな映画があっていいが、CGとか大金かけて外国のすごいとこで、過酷な環境でロケ、殺人事件、犯人捜しと葛藤とかそんな自分にわからない世界の中で生まれる人間の感情を描いた映画より、自分がリンクできる誰にでもある闇と光とこれからを教えてくれた作品でした。もう一回みたい。