「しょーもないけど単純に笑える分かり易いコメディ映画でした」ミラクル・ニール! スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
しょーもないけど単純に笑える分かり易いコメディ映画でした
洋画のコメディ映画は国民性の違いもあったりで、日本人の笑いのツボにいまいち嵌らない映画が多かったりしますけど、これはホント分かり易くて面白かった、洋画のコメディは苦手な方でもこれなら大なり小なり楽しめる、まさしく古き良き時代を髣髴とさせるコメディ映画だったのではないでしょうか。
しょーもない、くだらない映画と言ってしまえば間違いなくそうなんです、でもそれこそ最高の誉め言葉と言えるようなくだらない笑い連発に、クスクス笑いが止まりませんでした。
まあ大爆笑ってところまではいかないんですけどね、でもこのしょーもなさ加減が、いかにもサイモン・ペッグ主演映画らしいくだらなさで、私は結構好きでしたよ。
もし全知全能のパワーを手にしたらどうするか、そんなことを誰しもが一度は考えたことがあるのではないかと思いますが、もし本当に手にしてしまったら、やっぱりこんな感じになってしまうんでしょうかねぇ。
綺麗ごと抜きに考えたら、それは私利私欲の為に使うのは当然、好きな女の子が自分を好きになれ!なんて、絶対やるよなぁ・・・そんなパワーを手に入れてしまったサイモン・ペッグが織り成すドタバタ劇、本当に分かり易くて、バカバカしくて、単純に面白かったです、それでいてしっかりとしたメッセージ性も含まれているのが何気に素晴らしかったですね。
言葉の解釈一つで、起こる出来事が全く予想できない方向に向かっていったりする辺りも、なかなか興味深かったです。
何でも願いが叶うとは言っても、一つの言葉から様々な弊害を生んだり、まあホント世の中単純には出来てないなと、妙に感心した終盤の展開でした。
そんなブラックでシュールな笑いの落としどころは、なるほどそう来ましたかと、納得の落としどころでしたね、まあ基本的にはバカ一辺倒の映画でしたけど。
まあ何にしても、やっぱり普通に生きるのが一番だなと、そう素直に思わされた映画でした、全知全能のパワーなんて、一小市民には重すぎます!
冷静に考えると脚本的には正直もう一声な印象は無きにしも非ずでしたが、そこは役者の力である程度カバー、特にサイモン・ペッグと犬のデニスのやり取りは最高でしたね、デニスの声を担当したロビン・ウィリアムズがホント絶品でした!だけに、エンドロールが感慨深かったです・・・おぉ~ロビン・・・。
一方期待していたヒロインのケイト・ベッキンセールは思いのほか残念だったなぁ、美しいのは間違いなく目の保養にはなったのですが、キャラ設定が微妙過ぎてガッカリ感は否めず。
とは言え、まあ基本的には十分楽しめました、思いっ切り万人向けなコメディ映画でしたけど、私レベルにはちょうど良かったです。