「少女とロボットのいる世界」さようなら(2015) レインオさんの映画レビュー(感想・評価)
少女とロボットのいる世界
とても好きになったー!
全体的にあの空虚感が素晴らしかった。
放射能によって破壊されているあいう光景を見せてくれる監督に感謝。
最初からまさかの災難映画だと思ったが、そうであるような、でもないような..
一人の少女の目線で、ストーリーで、色々感じられる作品だー!
またアンドロイドが役になるってのは面白い設定だなあー
世界の果てに唯一残された少女とロボットの話なんだが、
その前にも少女はいろんな人に出会った。
災害の前に結局日本は市民たちを守りきれなかったっといことを大きな背景として...
まずは新井さんが演じる敏志。恋人?のような存在なのに結局避難ができて行っちゃった。
「あなたしたいだろう、結婚」しかし実は彼はそんなにもしたくない。
敏志の父、在日で、日本にも慣れ親しんでなかったようだ。日本に出るってのはいいかも。
もともとこの一家は日本人じゃないから、出ても変わらないだろうと思わせられる。
そして市役所に行く男女。男は前科があり、そのため避難が遅れるという。そのような時にも、人の価値は政治的にもまた決められている、悲しい話。
女はそれを気にしなく、愛を抱いている。
アフリカもいい、アフリカにも行きたいという声。
佐野さん、子供の虐待と関わっている。
夫と息子は避難するが、彼女は火に飛び入れた。
母としての失格が、彼女を残させた。
日本人の佐野さんにとって、どこに避難しても結局難民になる。
虐められる。
が、本当の主人公、ターニャは、日本にいるアフリカの白人難民。
白人は逆差別された。
彼女はどこにでもいけるはずだが、避難できなかった。
日本にいる難民っていうのは、一番最後に残られるだろう。
そんな彼女の元に、アンドロイドはずっといる。
彼女はずっと見ているが、自分の感情など持っていない。ターニャの感情をテータに入力するだけが彼女のできること。
彼女はどんな言語もできそうだが、日本人の顔をしている。
この点ですでにターニャとの区別がわかる。
彼女は苦痛など感じられない。
最後に、ターニャは死んだ。しかしアンドロイドはずっとそのままいた。竹の花を見ることができた。
ターニャより幸福な存在だった。
見終わると、前に避難所で騒いだ男を思い出した。
彼によると貧乏人はすでに政府に捨てられた
二人の男が彼を阻止した。
街にまだラジオの広報がある。
もはや捨てられたその国の最後に、国家の権力はまだ働いている。
その時人々は改めて価値の再判断をされる。日常に一見すると同じ市民としての権利を持っているが、日本のこの最期に差別がだんだん浮かんでくる。
実は、みんな寂しいのだ。