無伴奏のレビュー・感想・評価
全50件中、41~50件目を表示
あとを引く 匂いを感じる 魅せられた映画
矢崎仁司監督の映画『無伴奏』原作を読んで鑑賞。何も損なわれる事なくスクリーンの中から抜け出して私の周りに存在していた響子、渉、祐之介、エマ。今、何処にいるの?また会いに行きたい。何度でも。繰り返し観たい映画。あとを引く映画。匂いを感じる映画〜タバコ、りんご、桃缶、海、茶室の漆喰の壁etc. 〜 響子役の成海璃子の代表作になるだろうし、若手演技派の池松壮亮の三角関係で揺れる渉の表現は完璧だったし、抜擢されたエマ役遠藤新菜の体当たりの演技は本物の女優の誕生。そして特筆するのが斎藤工の関祐之介の物言わぬ目線の演技。秘密の恋、嫉妬、優越感、失恋の哀しみ、全てを目線で表現していた。斎藤工に魅せられた。原作にない地のセリフを言う難しいシチュエーションの演技。監督のOKをもらった。これから日本を代表する脇役になるのは間違いなく斎藤工だと思う。
無伴奏 空気感すごい
『無伴奏』小説に無い部分が映画で表現されていて、それはとても大切な部分で物語のポイントになっています。小説、映画はどちらも相乗効果があるので両方見たいもの。1970年代の雰囲気の中で、今との大きな違いを感じて、物語の中での役者さんの視線の語り合いがせつない、素晴らしい作品です。
好きか嫌いかで言えば嫌い
原作の力なのか脚本によるものなのか分からないが、セリフや語りに興味をそそられる。
映像も丁寧に形作られている印象で、時代的なものも映像でよく表現されていると思った。
響子の純愛さにも感じ入り、何だか涙も流れたが、あまりに表現の一つ一つが古くさすぎるし、内容が暗いので、あまり好きになれない。
安保ー反対ッ!というシュプレヒコールが、いまの戦争ー反対ッ!に繋がるのかどうか分からないけれども、果たして若い人が共感するのか大いに疑問。まぁ普通に純愛物語だと思うんだけど、泣く人はある程度年齢がいった人だろう。そして自分もその一人。
主な4人の個性は際だっていて面白かったけれど、全体的に好きになれない。
カノンの調べの様な美しい作品
カノンの響 タバコの香り 移ろいゆく季節…
むせぶようなノスタルジックに包まれた 美しく スケッチブック 鳥籠 足跡 それらのアイテム一つ一つが愛おしく思えます。
愛する事を許される…
その尊しさを感じた作品でした。
成海璃子の舞台挨拶を観て思い入れが伝わった
成海璃子さんの舞台挨拶を観に行きました。
女子高校生・野間響子を演じきった成海璃子さんの
思い入れを聞けたので、もう一度映画を観たいと思った。
懐かしい時代を思い出し 楽しい一日だった。
全ての大人に観て欲しい
予め原作を読んだ際、これがどのように132分に収まるのか気になっていたが、あの長い話を見事に4人の人物に特化したストーリーに仕上げた脚本に脱帽した。
とても流れがスムーズで分かりやすく、あっと言う間に、響子、渉、祐之介、エマの息づく昭和の世界に連れて行かれた。
話が進むにつれ、私達がSNSや紙面を通して観ていた幾つかのショットが、全て鮮やかに一つに繋がり、4人の生き様を見届けるのが胸に苦しい程だった。
原作を読んでいたからこその気付きも多く、監督の狙いや意図するものがカメラワークに見事に表現され、素晴らしく腑に落ちることばかりだった。
全編を通して仄暗い映像がより一層物悲しく心に迫り、この作品に懸ける監督の、静かだがただならぬ情熱を感じた。
4人の役者全てが、自らの命を削ってまであのスクリーンに投影されていたように見えた。
エンドロールまでもが愛おしく、泣けてしまった。
二人の女優も勿論素晴らしいが、今特に想うのは、池松壮亮さん、斎藤工さんの二人が、男として全力で二人の女優を底上げして引っ張り上げて仕上げたのだな…ということだった。
今この作品を通して、池松壮亮さん、斎藤工さんに、
「役者としての男気」
を無性に感じた。
どうか、大人と言われる全ての人に観て欲しい。
衝撃
愛。酒。タバコ。sex。若者の今なら普通の事あれに関しては昔はきっと珍しいことだったろうと思う。あのふたりの禁断の愛深い愛濃厚な愛。それぞれ入り交じる愛まさかの最後だったけどとても切なく哀しい深い愛でした。
全50件中、41~50件目を表示