美術館を手玉にとった男のレビュー・感想・評価
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マークランディスのひたむきさと才能に胸を打った
ゴッホ展以来アート系にはまり、その一貫で観ました。
タイトルはミスリーディングですね。
初め、どんなにか悪党かと思っていたら意外にも純粋な人。
家族も友達もいず、精神疾患を抱え、ただひたすら絵画に向き合う日々。
やったことは道徳的に許されることではないですが、面白いのは良くある贋作事件と異なり、無償でやっているところ。
最初に贋作であることを突き止めたレイニンガーは当初怒りを感じながらも、最後はもはや彼の才能に恋をしているのではというくらいの執念ぶりである。
最後の展開は、フィクションではあり得ない面白さなので是非前情報なしで堪能頂きたい。
レイニンガーがある意味マークランディスの承認欲求を満たしたのでしょう。
彼の生い立ちは節々で語られるが、精神疾患が生来のものなのか後天的なのかいまいち分からない。もしかしたら両方なのであろう。最初はもっと知りたいと思ったが、その分からないところが彼をさらにミステリアスに見せていて良かった。
彼の作品見てみたいですね。
社会では弱者として扱われているのかもしれませんが、非常に教養、才能があり、お会いしたら面白いのかもしれないと惹きつけられました。
私は贋作は支持しませんが、才能がある方は純粋に尊敬します。
非常に良くできたドキュメンタリーで夢中になって観ました。
天才
同じことを思う
ブラウン神父登場!
この作品としてはいまいち。
すごい興味深いし、おもしろい人物。でも、ちょっと本人寄り過ぎる内容。
ほんとうに面白いのは、この一連の事件性でもあるので、そっち(被害?にあった美術館側)の取材をもう少し丁寧に追ってほしかったかな。いかにしてプロの目が欺されたか。当時の再現的な見せ方をしてくれるとサスペンスとしても成立する。なんか、地味な生活をじっくり追ってるが、その構成でおもしろいか?と思ってしまう。
すごいおもしろいことをやってのけているのに、そこの盛り上げがない。。
というわけで、素材は申し分ないが、この作品としてはいまいち。
天才贋作画家と美術館員が辿り着く意外な結末
2011年、全米各地の美術館で大量の贋作絵画が発見される。それらはたった1人の男ランディスから無償で寄贈されたものだった。彼は大富豪の弟、神父等様々な人物になりきっては美術館を訪問し、驚異的な技術を駆使して描いた贋作を寄贈する"慈善活動"で全米の美術館を混乱に陥れたのだった。贋作の第一発見者である美術館員レイニンガーはマスコミやFBIまで巻き込んで彼を追い"慈善活動"を止めさせようとするが、何ら報酬を得ていないランディスを詐欺罪に問うことも出来ない。彼に執着する余り失業する羽目になったレイニンガーはそれでもなおランディスを追い続けるが、元同僚が思いついたあるアイデアに乗ることで事態が激変する・・・という現実にあったとは思えないある意味"絵に描いたような"ドキュメンタリー。
運命を拗らせた天才ランディスと、彼を知れば知るほどその才能に圧倒され人生を狂わされる男レイニンガーが織りなすドラマに一点の曇りもなく、この映画そのものが淡い色調の水彩画のように胸に清々しさを残します。
●手玉に取られた。
もう少し・・・・
劇映画のような印象
マーク・ランディスがあまりに個性的であり、語ること全てが現実離れしていて、これは果たして現実に起こったことなのだろうかと疑ってしまうくらいに、奇想天外な内容だった。
周りに付随する取材対象者も、病人を対象にしているためなのか腫れ物に触るようにその発言も全く真実味がないし、騙された美術館側は素直にやられたとは言わないわけで思ってもいない事柄を並び立てているようにしか思えず、それ故にこれは劇映画なのではと錯覚してしまうのである。
結局は、ランディスが贋作を作り続ける衝動は全く分からなかったし、どうやってその技術をものにしたのかも分からなかったけれども、単に模倣というにとどまらず想像した結果の贋作だというのがよくわかった。どうやってこれが描かれたかというのは神のみぞ知る、そう語っていたランディスだからこそ成し得た結果だと思った。
彼に振り回された人とのやりとりにはちょっとした緊張感があり、終始、神経を尖らせながら見ていた気がする。
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