劇場公開日 2015年11月21日

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「天才贋作画家と美術館員が辿り着く意外な結末」美術館を手玉にとった男 よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0天才贋作画家と美術館員が辿り着く意外な結末

2016年10月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2011年、全米各地の美術館で大量の贋作絵画が発見される。それらはたった1人の男ランディスから無償で寄贈されたものだった。彼は大富豪の弟、神父等様々な人物になりきっては美術館を訪問し、驚異的な技術を駆使して描いた贋作を寄贈する"慈善活動"で全米の美術館を混乱に陥れたのだった。贋作の第一発見者である美術館員レイニンガーはマスコミやFBIまで巻き込んで彼を追い"慈善活動"を止めさせようとするが、何ら報酬を得ていないランディスを詐欺罪に問うことも出来ない。彼に執着する余り失業する羽目になったレイニンガーはそれでもなおランディスを追い続けるが、元同僚が思いついたあるアイデアに乗ることで事態が激変する・・・という現実にあったとは思えないある意味"絵に描いたような"ドキュメンタリー。
運命を拗らせた天才ランディスと、彼を知れば知るほどその才能に圧倒され人生を狂わされる男レイニンガーが織りなすドラマに一点の曇りもなく、この映画そのものが淡い色調の水彩画のように胸に清々しさを残します。

よね