女が眠る時のレビュー・感想・評価
全57件中、41~57件目を表示
妄想でも夢でもない、残った現実
色々なクチコミとレビューを読んで好みと観る人を選ぶ映画かと思いました。
夢、現実、妄想なのかと思いましたが、自分が観た後、感じたのは現実です。
作家の妻が佐原と画策して夫に小説を書かせようとした、現実。
デビュー作以降はスランプに陥り、次の作品が書けいない作家の焦り。
初老の男と若い女の愛も非現実的に思えるけど、作家の目から見れば事実と現実。
女が眠る時というタイトルですが、眠っていても本当は目覚めているのではないかと思ってしまいます。
出てくる人達、名前が名字だけ、名前だけで呼び合うのが、日本映画なのに、まるで余所の国の映画を観ているような感覚に陥ってしまいます。
皆の台詞が断片的で、とりわけ、若い女、美樹が、あまり喋らないのがいいなと思いました。
他の役者リリーフランキーのとりとめない喋りに、もしかして深い意味が隠されているのかと思ったり。
空気や映像、音楽が観ている中、不安を感じるのですが、これがなんともいえず妙な感覚に観ている側を堕とそうとしているようです。
不思議なカップルに触発され作家が書いた本は売れたようですが、できる事なら、それを読みたいと思ってしまいました。
夢か、妄想か、現実か、正直ラスト近くになると、そんなことはどうでも良くなってきました。
「佐原さん」
呼びかけた清水に彼がなんと答えたのか、知りたいけど、いけないんだという気がします。
そして、最後の浜辺を歩くカップルの姿、これが全てを物語っている。
この光景を清水が観なくてよかったと思ってしまうのです。
難しい‥
と言うでもなく深読みも何もせずに見る映画なんだと思う。たけしの変態的な異常者っぷり、西島さんのどんどん変態になっていく様、忽那汐里のただ寝ているだけなのに何ともエロく魅力的な姿、現実と妄想の区別がつかなくなっていくゆったりとした時間経過、全てが一つになってできた映画なのだと。それだけを評価するのであれば最高評価なのだろう。
主人公の妄想に付き合わされて疲れた。
一寸難解な作品でした。フランソワオゾン的な作品でした。 主人公が作家であるという設定であるためか正常な時間の中に潜む 異質な空間。いつの間にか狂気とエロティシズムな妄想に引き込まれて いってしまう。観ている自分の心の方が、非常にグラグラと不安定な状態に させられました。途中、虚構と現実の境が判らなくなる場面が多くて疲れた。。 それに加えてリリーフランキーさんの役柄も、また異様に観じて。『恋人たち』 とは、まるっきり違うので素晴らしかった。彼のこういう役柄は、本当にピッタシ。
【感性の映画】
ー 観る人によって、評価が分かれる映画だと思います。ー
・分かり易いエンターテインメントを求める人には向かないのかもしれません。
・私は映像の美しさ、ストーリー展開の難解さ(次に何が来るのか分からない)が面白かったです。
・監督が観客に対して挑戦状を投げつけているように思った作品です。
<それにしても、リリー・フランキーさんは凄いマルチプレイヤーだと再認識した作品です。>
<2016年2月27日 劇場にて鑑賞>
変わった映画
予告編から不思議に惹きつけられるものがありました。
実際みたら、何だこの不思議な空気感は?
役者達の演技も素敵です。
何だろう、一つ一つのストーリーに間があって、ボヤーっと進んでく。見ている人達それぞれの感性に答えを求めているみたいな。
見終わって、不思議なモヤモヤ感残りました。
答えがハッキリ伝わらないのが苦手な人には、向かないかもしれません。
不思議な空気
26本目。
カメラワークがスゴく面白い。
あとは寄りの画が好きな監督だと思います。
テンポも何か独特で、気持ち悪いと思う人もいるのかな?
まあ、一歩間違えば変態オッサンの話しになりかねないんだけど、ギリギリかな。
映画的だが、底が浅い
妻とリゾートホテルに滞在するスランプの作家が、年の離れたカップルに興味を引かれて覗き見るうちに現実と妄想が交錯していくストーリーです。登場人物はほとんど作家夫妻と男女カップルの4人だけで、現実と妄想が交錯していく構成は映画的ですが、映像に魅かれるものが感じられず、登場人物に感情移入もできず、過去の同様な作品と比べても底が浅い感じがしました。
無垢?
ミステリアスなカップルに出会い、興味を抱き、はまり、巻き込まれ、疑心暗鬼を抱き、結局何もなし。
美樹も喋るまでは良かったけど、ただの若い女というだけで惹かれるものないし。
空気感を楽しむだけの映画って感じかな。
好き嫌いあるとは思うが。
好き嫌いは別れるとは思うが、自分は好きではない。俳優三人の演技は素晴らしいとは思う。
ただ、無駄に間伸びする演出、ミステリーのようでオチがない。メッセージ性があるようでない。なんか、殴り書きしたけど絵画を見させられて、ここから何か読み取れないのはあなたのセンスがないから、と言われてるような映画。
私は好きなジャンルの映画でした! ただこの手の映画は好き嫌いが大き...
私は好きなジャンルの映画でした!
ただこの手の映画は好き嫌いが大きく別れるのも事実。
答えのある映画を求める方にはこのなんとも言えない答えのない終わりにモヤモヤするのかもしれません。
逆に答えのない、自分で探したり一人一人の解釈が違ってもいいんだという映画がお好みの方にはとてもオススメ!
とにかく決めつけないで1度みてみてほしいです。
私も1人では考えることに限界を感じたりするけど今日は先輩とみにいって見終わったあとに色々語り合ってわからなかったシーンも理解が深まりました。
北野武の久しぶりぶりすぎる主演映画に凄いのきたな!の一言。
西島秀俊のどんどん変態になっていく過程や、そこで現れるリリーフランキーのお店の意味や彼が問いかける言葉の意味は小説をかく葛藤にリンクしていることが徐々に理解出来てくる。
忽那汐里もこんなにこの子ってセクシーだったかな?と久しぶりにスクリーンでみる彼女の大人の魅力にも美しさを感じました。
西島秀俊の奥さん役は小山田サユリ。
彼女も年々演技に磨きがかかってきているなぁ。綺麗な年のとり方が憎らしい程。
一人一人に理解の仕方は任せているのだろうけど土台がずっしりしっかりした作品なので
1度ぜひみていただきたいです。
現実と妄想のはざまで
初老の男(ビートたけし)と、若い女子(忽那汐里)のカップル。
二人を見ながら妄想を膨らませる小説家。
小説家(西島秀俊)が見ているのは現実なのか、妄想なのか。
次第に小説家の妄想は暴走する。
この、小説家の勝手な思いが暴走し始めたあたりで、次の展開が楽しみで右肩上がりに楽しくなっていった映画だった。
男たちは、若い女子にピュアさを求め、勝手に「俺が守る」と思い込み、狂気へと落ちていく様は、滑稽ですらあった。
佐原という男は、小説家が生み出した想像の男ではないか…と深読みしてしまう。
あぁ。本当に面白い映画だった
全57件中、41~57件目を表示