「幻想的な映像文学」蜜のあわれ しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
幻想的な映像文学
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Blu-rayで鑑賞。
原作は未読です。
幻想的な雰囲気に彩られていて、観ていて不思議な気分になりました。まるで実相寺昭雄監督みたいな世界観だな、と…
二階堂ふみがとにかく奔放かつ妖艶。肢体を惜し気も無く曝して、金魚の精・赤子を体現していました。老作家とのキワドイ会話もなんのその。演技力の高さに脱帽でした。
身に纏う衣装の赤がなんだか破廉恥。映像美も相まってかめちゃくちゃ画面に映えて来るし、赤子の唯一無二の存在感を際立たせていました。「あたい」って言うのもかわいい…
老作家と金魚と元妻(幽霊)との三角関係がコミカルな部分もありつつ非常に生々しい…。嫉妬に狂うと云う初めての感情に戸惑い、やけくそでオスの金魚とまぐわってしまう赤子の暴走と、それをただ見つめるしか無い老作家の感情や如何ばかりか…。ラストの切なさに胸が締めつけられました。
[余談]
大杉漣もさすがの名演技!
この演技がもう観られないとは…
非常に残念です。
※修正(2023/03/16)
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