ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏のレビュー・感想・評価
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ウクライナの件とは無関係だが、目一杯ロシアの体質をいやみってる。さてどうかな?
『昔からロシア人の体質は指導者を信用しない』
この言葉を信じたい。また、この揉め事はウクライナとロシアの関係とは違う。
世界三大バレエ一般的にパリ・オペラ座バレエ団、ロシア(サンクトペテルブルグ)のマリインスキー・バレエ団、そして英国ロイヤル・バレエ団
つまり、ボリショイはその次かなぁ。
『ボリショイは昔はソ連の芸術を国際的にアピールしてきた。今は芸術そのものをアピールしなければならない』
とボリショイの監督が言う。さて、今はどうなっているのか?
タイトルの意味…
地方の為、遅ればせながら鑑賞しました。
正直に言うと、バレエ・ドキュメンタリーだと思って観たので、前半の事件性の強さに少し僻遠し、鑑賞後の消化不良感はありました。
しかし「そういえばタイトルにもなってるバビロンってどういう意味だろう?」と何気なく調べたことが転換点。
バビロン:権力、罪悪が集まった場所やモノの象徴
なるほど!
だから「ボリショイ・バビロン」!!!(笑)
観方が180度近く変わりました。
「バレエのドキュメンタリー映画」ではなく、「ボリショイ バレエ団を通して見たロシア・バビロンのドキュメンタリー映画」なのですね。
作中であった「ボリショイはロシアの縮図」という言葉がガツンと効いてきます。
ロシアでも最高峰のバレエ団で踊るダンサーがある程度、利己的であり自己顕示欲が強いのは当然。
全員が平等をうたう社会主義のロシアで、戦時中でも兵役を免除され、劇団総裁就任を首相自らが打診する程、特別で重要なボリショイに権力が関わるのは当然。
そんな当然の事を、非常に深い闇を感じさせるように作られた淡々とした構成にゾッとしました。
なんかもう、
確信をぼやかしている所とか、
あれだけ前半で最大最悪かの様に言ってた事件の被害者である芸術監督が後半で悪者の様になっている所とか、
新総裁がどれだけ芸術を考えている人物で新しい風となり今後の希望の光が見えてきた的な演出とか、
この作品自体に何処までバビロンの魔の手が及んでいるんだろうなぁ…とか深読みしてしまうのは、私が捻くれ者だからかもしれません(笑)
ただ、やはり前半の密○2✖︎時ばりの事件描写がどうにも…な感じは変わらず、★2.5とさせて頂きました。(苦笑)
希望はありそう
今までの、バレエ関連ドキュメンタリーとは、全く違っていたので面白かったです。
闇の部分に焦点を当てているので、将来ダンサーを目指す子供が見たらがっかりするかもしれないけど、私の感想では、改善の希望がありそうな感じでした。
赤裸々に語っているようで、肝心な言葉は無いので、結局なんで分裂しているのかいまいち良く分からなかったけど、配役決めるのに、政治が絡んでいるのかな?
権力を巡ってのいざこざなら、大なり小なり何処にでもありそうだけど…
でも問題をここまでオープンに出したのだから、良くしようとしてきているのだと思います。
伝統ある劇場から素晴らしいダンサー達が、いなくならないよう、管理側の人達には頑張って欲しいです。
え、踊りに喜び見出してないの?
バレエもののドキュメンタリーは外さないという人様にはどうでもよいマイルールがあり、バレエボーイズとはしごしてきました。
さすがにぶっ通しの二本は集中力が持ちませんでしたね。
映画の上映に先立って、CSで特集番組があり、硫酸事件の概要と、ボリショイ劇場のロシアにおける位置づけを予習していたのでなんとかついていけました。
全く予備知識無しだと少し難しいかもです。ロシア語なので単語も聞き取れませんしね。
非常に衝撃を受けたのは、何人かでてきたプリマの一人(多分アキレス腱断裂から復帰しようとしてる人)が、バレエを踊ることに喜びはないと言っていたことです。
日本人でバレエを志す人は踊る喜びに魅せられて狭き門をくぐろうと努力するというのがポピュラーなバレエに向き合う姿勢だと思っていましたので、きっと世界のどこでもそうだと思ってたのですよ。
私のバレエ知識は漫画と映画が主なので、アラベスクにテレプシコーラにドゥダダンシン!にファーストポジションに、ついさっき見たバレエボーイズ。みーんな踊りに喜びを見出してるんですよ。
そうじゃないメンタルの人もいるんだなぁと。考えてみれば当たり前かもですが、衝撃でした。
イギリス映画なんですね。コレ。
そりゃそうか。ボリショイの腐敗はロシアの腐敗の縮図なんてロシアのメディアがゆわないですよね。
芸術監督のセルゲイさんが硫酸を顔面にぶっかけられるというスキャンダラスな事件が起き、そこからのボリショイ劇場の再起を描いたドキュメンタリーですが、なかなか踏み込みにくい部分もあったんでしょうね。核心に迫りきれないけれど雰囲気だけおどろおどろしく演出されていました。
正直、CSの紹介番組の方が分かりやすかった…(ひどいなあたし)。
セルゲイさんの方針が団員に支持されなかったという点と、
ダンサーもかなり利己的だ、という点と(なんぼ人気者でもボクがボリショイを歩くだけで拍手が沸くのにってゆってたおじさまはキモいわ)、
そもそもロシア政府の干渉と腐敗が根深い
という点と…
なんか世知辛い世界ですなぁ。
居心地悪そうな、ね。
立て直しの舵取りに指名された人が、セルゲイと過去に折り合いの悪かった人で、そこも注目の的みたいでした。
ウラジーミルさんかな?
ウラジーミルさんの配役決定はガラス張りにしようとの提案に、団員の目が輝いたシーンにきてはじめて、ひとつ物事が動いたなぁという気がしました。
世界最高峰のバレエ団なのでしょうが、なんか応援しずらい風土やなーって感想に終始しちゃいましたね。
ボリショイの演目は、去年映画館でみたくるみ割り人形がはじめてでしたが、正直ロイヤルバレエのくるみ割り人形の方がワクワクして楽しかったなぁって思いました。
途中寝ちゃったんですよね、ボリショイのくるみは…
バレエの世界を覗き見するのが趣味のひとつですので、見たことに後悔はしてませんよ。ちなみなポイント鑑賞でタダで見てこの評価です。てへ。
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