オデッセイのレビュー・感想・評価
全760件中、641~660件目を表示
全編を貫くポジティブさ
SFマインドを持つ映画監督としてリドリー・スコットには全幅の信頼を置いていて、期待して鑑賞。
うおおおおお!大傑作!!
全編をポジティブさで貫き、そして厭味クドさがない。
原作は未読だが、物語の着想が良い。いくらでもシリアスにできそうな展開をユーモアで繋ぐ。そう困難に打ち勝ち、諦めない精神にはユーモアが一番大事なのだ、という精神を感じた。70年代の音楽が鳴り響くのもそのスピリッツトかと。
ある曲が流れ出し、全ての人たちが目標に向かう姿に自然に涙が溢れてきた。
リドリー・スコットがこんな映画を撮った!ということ自体が自分にとっては感動的なことでありました。
やはりハリウッド映画はすごい!
スターウォーズを宇宙の彼方に吹き飛ばす映画
これはサイエンス・ドラマではなく,ヒューマン・ドラマである。
プロジェクトの最中に火星に置き去りにされた主人公マーク・ワトニーが,
孤独を味方につけ,目前の課題を一つ一つ解決しつつ,「生き残り」に知恵を絞る。
悲壮感が感じられないのは,「課題」の解決に,微笑ましい喜びを見せるワトニーの姿。
そして,それまでの努力をひっくり返す出来事が起きても,
前を向いて立ち向かうたくましさと,ささやかなユーモア。
「火星」は,「無人島」や「人生のつまづき」と置き換えても良いでしょう。
何かに悩んでモヤモヤしている貴方に,是非見てほしい。
ヒューマン・ドラマと書きましたが,理系出身者から見ても,科学的な監修も良くできています。
(余談ですが,中国の科学者が重要な役割を果たすことにご不満の諸兄が多いようですが,決して政治的ではありません)
文句なしの秀作,脱帽!
とても面白い
最近は俳優は肉体改造しないとだめなんですね。 マットデイモンはは...
よくあるハリウッド映画
最初から最後まで出来すぎで、いろいろとツッコミどころ満載の作品でした。まとめかたはハリウッド流。
でもね、人間関係や人物像が適当にしか描きこまれてない。個々を深く掘り下げていないし、火星での生活ものんきな感じで、このまま帰らなくても幸せなんじゃないのって思わせてしまうくらい。すべてに感情移入がしにくいなぁと。そのわりに展開的には難しいこと並べて、ストーリーについていくのが大変だったり。残念なのは中国のくだり。こんな簡単に?とクチポカ。
感心したのは火星の風景。偽物と分っていても、この映像は大画面で見れて良かった。音楽もまま良かったんですけど、全体としてドラマメインなので、3Dで見るほどの映画ではありません。
諧謔を弄し、頭脳明晰
「受け入れるか、闘うか。」諦めなかった男の奮闘劇!!
【賛否両論チェック】
賛:絶望的な状況下でも諦めずに、生き延びるために奮闘する主人公を、時にコミカルに、時にカッコよく描いているのが印象的。作品全体の雰囲気を、明るく彩るBGMにも注目。
否:やや出来すぎで、ご都合主義的な展開はご愛嬌か。
〝火星に取り残される”という絶望的な状況下にあっても、決して理性やユーモアを失わずに、目の前にある困難を1つ1つ克服し、生き延びていこうと孤軍奮闘する主人公の姿が、すごく心に響きます。一見すると不可能な事態に遭遇した時、諦める代わりに、
「どうすればその問題を解決出来るか?」
と考える彼の姿勢が、とってもステキですね。
そして後半では、そんな彼を救うために、人々が一丸となって救出ミッションを計画・遂行していく様子が、緊迫感溢れる宇宙の描写と共に描かれていきます。
それからもう1つ、ともすれば重い雰囲気になってしまいそうな本作を、明るく希望が持てる作品に変えているのが、BGMの存在です。音楽に注目しながらご覧になってみるのもオススメです。
「『自分は死ぬ。もう終わりだ。』と思った時に、それを受け入れるか、闘うか。」
というマークの言葉が、彼だからこそ心に響く、そんな作品です。是非劇場で観てみて下さい。。
(-_-) インターステラー+ゼログラビティー÷2
話が唐突に始まるので超違和感がありました。いきなり火星で独りぼっち。あっという間にジャガイモ作って、水作って
あれれれって感じですよ。火星の土使って野菜作っちゃうんだから凄いですよ。正直その場面しか頭に入んない感じです。
最後は仲間が助けに来るんだけど、お得意の『速度が速すぎて、ピックアップできない!』ってな感じだけど、
ボリショイサーカス並みのアクロバティックな救出で地球に帰れたとさといった話。
中国とも仲良く手を組んで救出!なぜ中国?悪くてもロシアじゃないの?
正直なんかの二番煎じな映画だなと直感的に思いました。
アイデア出しとポジティブシンキング
リアル宇宙ものは映画館で観なきゃ
今年一番の傑作!、というにはまだ2月だけど、これを超える映画が今後出るか疑問に思うほど良かった。
■映像
なんといっても映像が素晴らしい。薄青い火星の空、グランドキャニオンを思わせる赤い大地、吹き荒れる砂嵐…。実際の火星に降り立ったかのような臨場感。そして無限の、驚異の、非情な宇宙。これは映画の大スクリーンでなければ味わえない。
宇宙船を含む機械類も、本物にしか見えない。この映画に全面協力しているNASAは、実際に火星への有人探査を計画しているらしいので、リアリティの面ではすごいレベル。
■ストーリー
火星に1人取り残され、サバイバル、という、いわゆるロビンソンクルーソーものなんだけど、他とは一味違う、2つの特徴がある。
1つは、主人公はスーパーポジティブで悲壮感がない、ということ。映画全体が楽観的で楽しい。かといってご都合主義というわけではなく、次々に絶望的な困難が降りかかってくることには変わりがない。
人間が絶望的状況に立ち向かうために必要なもの。「知識、知恵」はもちろんだけど、「意志、勇気」も同じくらい必要であることに気づかされる。
もう1つは、地球やクルーの協力の部分にかなり大きな比重がかけられていること。映画のドラマ全体の中で、主人公のドラマ以上の比重がかけられている。
これは、ウルトラマンでいったら、たまにある科特隊のドラマが中心になってる話のようなものだ。
主人公はこの映画におけるヒーローには違いないが、そのヒーローは大勢の準ヒーローに支えられている。
なんだかこの構図、既視感があるな、と思ったら、「はやぶさ」はまさにこの形だったな、と思う。地球への不可能に近い帰還を、地球側からあれやこれやしてなんとか助けを出すところが似ている。
■テーマ
「合理的判断を超えたところにある価値」「進み続けることの価値」を強く感じた。
たった1人のアメリカ人の宇宙飛行士を救出するために、世界全体が協力するという、現実にはありえなさそうな事が起こる。
しかし、決してご都合主義ではない。打算、政治的駆け引き、感情、様々なものをときに正攻法に、ときにトリッキーに、1つ1つクリアしていく。
国家機密、予算、人命を伴うリスク、様々なものを犠牲にする、あり得ない判断だ。合理的に考えれば。
しかし、その合理的判断を超えたことに挑戦することで、逆説的だが、とてつもない大きな利益が得られることもある、と言っているようだ。例えば、世界の気持ちを1つにする、というような。
中国が協力するくだりには、この映画のメッセージ性を強く感じた。普通であれば絶対に協力するはずのない二国が協力するきっかけを与えたのは、たった1人の人間の命を救うことだった、と考えると、なんとも面白い。実際の政治の世界でもこういったことはときどきある。
合理的判断というものはイコール現実的判断というわけではないし、合理的判断をしたからといって、未来を予測できるものでもない。
実は宇宙開発そのものが、合理的判断の文脈では否定するしかないものだ。地球以外の星に移住することや、宇宙の資源を利用することは、現実的な話ではない。では、一体どんな価値があるのか。なぜ人は宇宙に出ていかねばならないのか。
原作小説のタイトルである、Martian(火星人)に、どんな意味が込められているのか。火星人、といったとき、そこに対比されるのは、地球人、だ。地球を外(例えば火星)から見た視点を全人類が手に入れたとき、人類が協力し合える可能性もあるのではないか。
■科学考証
最後の主人公のアイアンマン式移動法は、なんだか無茶な感じもするが、映像として見せられるとギリギリ有りかな、と思った。映画のリアリティと盛り上げのどちらを優先するかで、かなり取捨選択が難しいシーンだと思う。
火星の大気圧に1つの疑問が…。火星の気圧は常に低いように描写されているが、一方で建物を大破させるほどの猛烈な風があるとされてて、矛盾しているように思った。
ポテト農園を、火星の砂と排泄物から作っていたが、排泄物を分解する土壌細菌はいらないんだろうか?
これらは原作小説読めば、詳しく解説されてるのかな。
ちなみに2Dで観た。個人的にはこの映画は2Dで観た方がいいと思う。比べたわけではないので、あくまで個人的見解。それより、できるだけ大きなスクリーンで観ることが重要と思う。
■追記
この物語におけるキャプテンには何かある、と思って考えていた。
主人公をはじめに見放したのは、完全に合理的な判断で、それを誰もが認めている。生還の望みの薄い彼のために、全員を全滅させる危険にさらすなどできない。
にも関わらず、キャプテンは負い目を感じざるを得ない。そして、最後に主人公を助けるために、キャプテンは自分の身を捧げる。キャプテンにとって、主人公を救う機会を再び与えられることは、とてつもない喜びだっただろう。決してやり直すことが許されないはずの過ちを、取り返す機会を奇跡的に与えられたのだから。
と、ここまで考えて、この物語の全体が実はイエスキリストの復活の伝説を雛形にしたものなのではないか、と気づいた。
主人公はイエス、ペトロを代表とする弟子をキャプテンと考えると、なんとなくあてはまる気がする。
英雄は死ぬことによって英雄となる。
英雄は死から蘇り、奇跡を信じさせる。
人々の「祈り」により、英雄は地上に帰還する。
地球に帰れるわけないと思うけどやっぱり帰ってほしい ありきたりだけ...
文句なしのSF超大作
長尺も飽きずに楽しめた。マット・デイモンに家族がいないのがいい。ゆえにお涙頂戴の感動演出にせず、危機的状況においても淡々と前を向いて仕事をこなすのが、70年代ディスコチューンも相まって心地よいテンポを醸し出している。時折散りばめられる笑いも好感。まあ、科学考証的にはご都合主義なとこもあるだろうが、エンタメ作品に徹してるからこそなので良しとしよう。地球の登場人物の描写がいまいち。力関係が分かりづらい。一方宇宙サイドのジェスカ・チャスティン、ケイト・マーラ、マイケル・ペーニャ等は良かった。みんな好きだ。「ゼロ・グラビティ」もだけど、宇宙無重力描写はIMAX3Dに限る。ホントサイコーだった。金と時間を惜しまずこの手の作品はIMAX3Dセッティングを選ぶべきです。でも中国マーケットを意識した話しはミエミエで蛇足だったなー。
全760件中、641~660件目を表示