「火星の人」オデッセイ かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
火星の人
原作はアンディ・ウィアーのSF小説「火星の人」。
監督は「ブレードランナー」「エイリアン」などで有名なリドリー・スコット
【ストーリー】
2035年、火星探査隊アレス3が砂嵐に見舞われる。
隊長の即断でチームは全滅の危機を脱したが、行方不明者となった主人公ワトニーは、ただ一人火星に取り残された。
皮肉屋で常にジョークを忘れないワトニーは、開き直って火星でのサバイバルを始める。
生存にはまず食料の確保、と探査基地にあった全ての物資を集めて使えそうな物をピックアップ、ジャガイモの栽培に乗りだす。
さらに1996年に打ち上げられた無人火星探査機マーズパスファインダーを使って、地球との交信を成功させる。
すでにワトニーが死んだと思っていたNASAは仰天し、どうにか彼の救出を模索するも、動揺を引き起こさぬためにアレス3のメンバーには伝えないと判断する。
ワトニー生存のニュースは、瞬く間に世界中に広がった。
全世界の視線が集まる中、国際規模のプロジェクトとして、ワトニー救出計画が練り上げられてゆくが……。
元々はWeb小説だったものを、多くのファンが望んで自費出版、さらに好評価を受けてついに商業小説として売りだすと大ヒットという現代のアメリカン・ドリームを体現した原作。
まだ邦訳3作品のみながら、アンディ・ウィアーの名前は国内SFファンからも高い評価を受けています。
原作のワトニーは友人の私物を漁ってソフトから何から検分し、千分の一気圧で平均気温マイナス60度の火星でひたすら長く生きるだけの時間を、結構楽しく過ごします。
最高なのは、ディスコミュージックマニアの船長への心から出た一言。
絶体絶命の状況下でも、自分を冷笑しつつ迷いなく行動するワトニー。
そんなしぶとい主人公を、マット・デイモンが好演。
SF作品としてもサバイバル物としても、正しい考証を重ねて丁寧に創りあげられています。
何気にリドリー・スコット監督作品で最高収益というトロフィーもついた今作。
厳しくも楽しく火星生活を送るワトニーの姿を、是非是非堪能してください。
原作小説は翻訳文が平易なので、ラノベみたいにサクサク読めますよ。
ちなみにウィアー翻訳2作目は月開拓民の女性主人公を描いた『アルテミス』、3作目が『プロジェクト・ヘイル・メアリー』でとなります。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」
そうですか?
アンディ・ウィアーの次の著作ですか?
なんでも詳しいんですね。
「四月になれば彼女は」は、おっしゃる通り
サイモンとガーファンクルの曲の題名と同じでした。
インスパイアされて川村元気さんは書かれたのでしょうか?
彼女が2人でしたが、
色々ありがとうございました。