「不満なのはタイトルだけ」オデッセイ うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
不満なのはタイトルだけ
わりと辛口のコメントが目立ちますが、「インターステラー」「ゼロ・グラビティ」「アポロ13」などの系譜に属する、本格的なアストロノーツ映画。
きちんとした科学考証をもとに、絶望的状況に陥る宇宙飛行士を描いたこの映画。どうやって生き延びようとするのか、そのキャラクターをこれ以上ないハマリ役でマット・デイモンが好演しています。
内容が難しくてお話についていけなかったり、暗く、重苦しい雰囲気に疲れたりと、SF映画は敬遠される傾向にありますが、シンプルで、「見せる」演出に熟達しているリドリー・スコット作品らしく、映像でその世界観にスッと入り込めます。
マザーシップのデザインが、「エイリアン」「プロメテウス」の延長線上にあるのがちょっと嬉しい演出でした。
この映画を見る限り、有人での火星到達はもはや現実のものになりつつある事を学びました。
タイトルはTHE MARTIANで「火星人」の意味らしいですが、オデッセイというタイトルは何とも大仰で、大上段に構えたモノのようで、この映画の軽さに似つかわしくないと思いました。
ちなみに、IMAX3Dで鑑賞しましたが、あまり効果を感じませんでした。この映画に限っては、通常の2D上映で十分楽しめると思います。
2016.2.15
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