「とても良く考察されたSFコメディ」オデッセイ nok0712さんの映画レビュー(感想・評価)
とても良く考察されたSFコメディ
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この背中はどこかで見た事がある。
そうだ、独身生活を心の底から楽しんでいる単身赴任中のサラリーマンだ。
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食料事情をあっという間に克服する植物学者無双は流石に恐れ入ったが、周囲に誰も居ない中、お役御免の火星探査機やローバーを使って地球とテキスト交信したりする姿は引き籠ったネット中毒者ともそう変わらない。
孤独に疲れた彼の抱えるストレスは計り知れないと心配する人々の一方で、'70sに殺されると嘆く姿はとても70億人が還りを待つ人間の姿ではない。
極限状態でも常にユーモアたっぷりに物事を考え、時にはまるで意味の無い哲学を考えたりと、孤独を感じさせない姿勢のお陰で、とても7,000万キロ離れている事は感じさせず、只の逞しいおっさんの一人暮らしライブ配信状態になってしまっている。
彼の諦めない姿勢を終始見せられることで、ふつうはハラハラドキドキするような場面でもなんとかなるだろうと思えるようになり、そこに更にマシンガンのようなユーモアが混ざる事で、孤独に苦しむ重苦しい雰囲気は一切感じさせず、終始楽しい雰囲気を持つ映画となっている。
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しかし、同じマットデイモンでもインターステラーのマン博士とはえらい違いだ。
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