「鉄腕DASHに納得」オデッセイ 幸之助さんの映画レビュー(感想・評価)
鉄腕DASHに納得
エイリアン、ブレードランナー、ハンニバル、プロメテウス、エクソダス:神と王。
改めて探すとリドリー・スコット監督の作品をそこそこ見ていました。
火星に一人取り残され、如何に生き延びるかを主に描かれていきますが、
作品によっては肝心のスタートラインに立つまでに時間を要する物も少なくはないです。
本作では、開始から取り残される事態に至るまでが早かったので、
そこからどう生き延び、どう救出していくのか、
時間いっぱいたっぷりと描かれていた為、十二分に堪能した印象です。
事故とはいえ、たった一人火星の大地に立つことになり、
放心し絶望しても仕方ない状況下、
生還するまで冗談を言える宇宙飛行士のメンタルのタフさには驚嘆するばかりです。
無論、だからこそ選ばれたと言うのもあるとは思いますが、それでも凄いの一言。
マット・デイモン扮するマークが死亡したと判断し、
残るメンバーと共に火星を脱した船長の判断。
マーク救出手段で揉めるNASAスタッフ。
辛い決断を下さなければならない事態は存在するし、
ましてや本来人が生存し得ない環境のはずの宇宙開発。
事態が事態だけに、誰も間違った判断をしているようには思いませんでした。
生きている人間を帰還させる。ただ死ぬだけでは終わらせず、次に繋げる。
こうした人達の努力と献身によって一歩ずつ開発・開拓が進み、
世界が大きく広がっていくんだろうと強く感じました。
終盤の火星脱出と救出シーンでも、映画を見ながら久々に手に汗を握りました。
宇宙服に穴をあけてアイアンマンとか、
気になった点がなかったわけではないですが、
ゼロ・グラビティほど露骨過ぎでもなく、終始それでもなかったので許容範囲と思いました。
中国の台頭も唐突過ぎな印象を受けましたが、
盛り上がりの一つとして一応は納得もしました。