「知恵をしぼれば、なんとかなる!」オデッセイ showさんの映画レビュー(感想・評価)
知恵をしぼれば、なんとかなる!
マット・デイモンが火星でひとりぼっちになっちゃうリアルドラマ系SF映画を、TOHOシネマズ渋谷で鑑賞。
平日16:15からの回だったけど、8割くらい席が埋まってて、注目度の高さを実感。
観客は、カップル・老夫婦・男友達・JKと多種多様でした。
「オデッセイ」っゆう邦題が宇宙モノとして在り来たりなのに違和感があったのですが、原題は「MARTIAN(火星人)」らしく、作品の内容にぴったり。
ただ、原題のまま「マーティアン」だと理解しにくいし、「火星人」って和訳しちゃうとB級SFっぽくなっちゃうから、
宇宙っぽいタイトルにしようってことで、「オデッセイ」に落ち着いたんでしょう。
鑑賞前、世間の高評価とは裏腹に、ちょっと危険な匂いがしていました。
「キャスト・アウェイ」みたいにこじんまりした話しになりそうだな、とか、
「アイ・アム・レジェンド」みたいに、トンデモ系になりそうだな、とか。
ひとりぼっちモノにあまり良い印象を持っていませんでした。
…が、鑑賞後は一変!
こんなポジティブな娯楽映画だったとは!!
主人公は、火星に取り残されてしまい、もうこのまま死ぬしかないような、どうにもならない状況。
そんな状況でも脳みそをフル活用させて、なんとか生き延びていく。
生き延びるどころか、どうやったら地球に帰れるかを模索し、地球にコンタクトを取ろうと奮闘する。
いろんな試練が待ち受けつつ、持っている知識で打開策を見いだし、
いつだってポジティブに、常に前向きに、ひとつひとつ問題を解決していく。
そんな彼を映しながら流れるBGMは、ダンスミュージックだったり、ABBAだったり、とにかくイケイケな曲ばかりで、観客までワクワクノリノリになってきます。
過酷な状況では、諦めたらそこで終わり。
常にポジティブに前向きに行動することで、前進する!
これって火星じゃなくても、一般生活でも言えることだと気づかされます。
例えば、学校のイジメだったり、会社のパワハラだったり、
周りの誰も助けてくれないような孤立した状況下でも、
ポジティブに考えて、作戦を練り行動すれば、もしかしたら、状況が変わるかもしれない。
世間は過酷だ。だからこそ、知恵を振り絞って自分の身を守り、前進しなくてはいけない。
そんなメッセージを感じ取り、何事も前向きに考えていかなきゃいけないと、再認識しました。
ただ、劇場が明るくなってから、
方々で「寝ちゃった」「難しかったね」「よくわかんなかった」って会話が聞こえてきて、「あーあ」って感じ。
観る人を選ぶ映画なのかもしれません。