「sfでなくフィクション取ったs」オデッセイ oozappa1988さんの映画レビュー(感想・評価)
sfでなくフィクション取ったs
面白かった。料金に見合うだけものは見れたと思う。ただよく出来ていてあまり頭に残らない作品だと思う。火星という土地がリアルに描きすぎるとSFとしての魅力をそいでしまい、SFからフィクションをとってサイファイ映画になってしまうというところだ。
原作では難しい科学的考察の部分を主人公が有り余るユーモアで引っ張っていき笑いながら楽しく読めたが、映像になり火星の砂漠に取り残された図は、もはや気の利いた洒落では済まされず、ディスコミュージックがただひたすら虚しく聞こえる。
そしてその砂漠を見るたびに時々頭をのなかで、NHKドキュメンタリーとか世界ふしぎ発見!の中に出てくるような砂漠とダブってしまう。宇宙うんぬんより自然って怖いなぁーってことになってしまう。
本作が本国で大ヒットした要因はプライベートライアンやキャプテンフィリップスのようなアメリカという国は決して自国民を見捨てたりしないというプロパガンダにあると思う。恐ろしいことにアメリカなら相手がテロリストだろうと、火星だろうとそのプロパガンダを全力で実行しかねないということだ。
本作に過度な期待を抱いた最大の要因は監督、リドリー・スコットにある。リドリー・スコットとSFまさに鬼に金棒とはこの事だ。もちろん本作でも手腕は素晴らしい。しかしどうしても説明ゼリフが多くなりすぎて監督の持ち味であるビジュアル面は抑えられてるように感じた。エクソダスの時のようにドラマに行く道が本作にはあまりないのだ。
と、グチグチと細かいところに文句を付けたが、本作は間違いなく見る価値ある一本であり、本作からsfは決して宇宙人と戦うだけでは無いと理解することができるだろう。
oozappa1988さん はじめまして 。「望み」への共感をありがとうございますm(__)m。望みのレビューがなかったので、こちらに書かせていただきました。「オデッセイ」は観ました。が、私はリアリティ(SFにも最低限のリアリティは必然)が無いと思ってしまい、ダメでした😅火星の土と蒸留水と人糞で 本当に植物は育つのか?重力が3分の1のところでは植物は大きくなるのでは?とか…変なところに引っかかってしまいました(笑)それと、それまでのアメリカ映画の大作には 日本人が隅でも居たような気がしてたのが、この映画では中国がアメリカのパートナーとなっていたのが、日本の宇宙開発や経済規模の後退を突きつけられてショック(笑)でした。