「ノリノリで観れるかがカギ」オデッセイ harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)
ノリノリで観れるかがカギ
『ロビン・フッド』以降のリドリー・スコット監督作品は、なんかパッとしないと言うか、自分には合わない。
『ロビン・フッド』は論外として、『プロメテウス』とかなんか難しくて良く理解出来ないし、イマイチ面白くない。
それでも新作が公開されればなんだかんだ観ちゃうのは『エイリアン』『ブレードランナー』という傑作と『グラディエーター』があるから。
本作は70年代のディスコミュージックが流れ、火星で一人ぼっちのわりにはあまり絶望的な感じや悲壮感が無いように描いている。歌詞も状況にシンクロしていて笑える。
そして知恵と工夫で淡々と冷静に作業し、前を向いて希望を捨てずに生き抜いていく訳だけれど、でも何か観ていて物足りなさを感じてしまうって言うのが正直な感想だ。
帰還したときのシーケンスなどは、もう見飽きた感がある。
本作を楽しめるかどうかは絶望的な状況とノリノリな曲のギャップを楽しむことが出来るかどうかなのだろう。
シリアス一辺倒ではないところが新しいと言えばそうなんだが、私は今ひとつノリきれなかった。
それに劇中“また中国か?”の大人の事情があるのも興醒めだ。
さすがに『トランスフォーマー/ロストエイジ』のように露骨ではなく、ちゃんとストーリーに自然な感じで組み込まれてはいたが、やはり気になる。
そんなわけで、自分には今ひとつ合わないというだけで、作品自体は悪くはないと思うし、合う人には合うのだろう。
ただ間違いないのは、テレビではダメだということ。
大スクリーンで観てディスコミュージックにノッてナンボの作品だと思います。