「ペンギンたちの末路」ブラック・シー odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ペンギンたちの末路
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沈船の宝探しというだけで海洋冒険ものと思うと落胆する。ダメ人間たちを密室に閉じ込めてストレスを加えたら何が起きるかの実験観察映画のようだ。
相互信頼も無く寄せ集めの水夫たち、おまけにロシア人とイギリス人の混成だから纏まる方が不思議だし、お約束のトラブルメーカーの仕込みも抜かりない。只管、話をややこしくしたいが為の脚本でお宝探しの高揚感やカタルシスなど縁遠い。
かって潜水艦乗りの猛者たちも戦争が終われば用済みで海底ならぬ社会の底辺をさまよう有様、「おれたちはペンギンさ、海の中ではかっこいいが、陸に上がればよちよち歩きしかできないのさ」と若者に愚痴るのだった。テーマがあるとすれば使い捨てにされてきた人間たちへのレクイエムなのだろう。
それでもジュードー・ローファンや潜水艦フリークなら観るのでしょう、止めはしません。
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