「ピーター・パーカーのリュック、着替え、クモの糸に注目です。」スパイダーマン ホームカミング kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ピーター・パーカーのリュック、着替え、クモの糸に注目です。
サム・ライミ版『スパイダーマン』3部作のトビー・マグワイア、マーク・ウェブ版『アメイジング・スパイダーマン』のアンドリュー・ガーフィールドと比べてみると、雰囲気も若さの点でも最もスパイダーマンに合ってる気がするトム・ホランド。憧れのトニー・スタークに認められるため、地域のコソ泥たちを捕まえる功名心にはやり、余計なトラブルをも起こしてしまうというお茶目さ。頭もいいのに、つい先走ってしまうところがキャラにしっくりくるのです。スターク社の研修ではPOVによるビデオ日記で記録。彼自身がオタクっぽいところもいい。
昨日観た『ファウンダー』でも拝金主義っぷりを発揮していたマイケル・キートンが今回の悪役でしたが、“根気”という言葉はキャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)が使っていました。彼の演ずるバルチャーはアベンジャーズが活躍して破壊された瓦礫の中から兵器として使えるものを集めて武器商人として変貌を遂げてゆく。スパイダーマンと対峙するところで、「トニー・スタークが建てたビルも武器商人で稼いだからだぞ」などと憧れの人を貶めるなんてのも、ある意味メッセージ性があるところです。
他にも魅力的なキャラがいっぱい。ピーターの友人である太った少年ネッド(ジェイコブ・バタロン)はレゴ好きのかなりのオタク少年。いつもピーターと一緒にいて、ついにスパイダーマンの正体もわかってしまう。ピーターにはいつも適切なアドバイスをくれるメイおばさんにはマリサ・トメイ。トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)の窓口となる警備主任のハッピー(ジョン・ファヴロー)も魅力的なキャラの一人。そして今回のヒロインはリズ(ローラ・ハリアー)だが、ホームカミングに誘った時に出会ったリズの父親が実は・・・という展開。
ワシントン記念塔のエレベーターでの救出シーン、大型フェリーが真っ二つに割れるシーン、スタークタワーからコアを運ぶ輸送機での戦闘シーンなど、大がかりなアクションシーンはどれも見どころ満載。また、アイアンマンが救出に現れたり、その彼からスーツを封印されたりと、揺れ動くピーターの心理面も見ものです。
エンドロールの途中にはキャプテン・アメリカ。そして続編の予告みたいな悪人も登場。そんな続編への期待も高まるところですが、いまひとつ押さえておきたいキャラがもう一人。学力コンテストにも出場したクラスメートのミシェル(ゼンデイヤ)です。2作目以降、活躍する予感がむんむんですよ!