「じわりじわりと」ドローン・オブ・ウォー にっくさんの映画レビュー(感想・評価)
じわりじわりと
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終始、大きな起伏があるわけでもないのに、じわりじわりと主人公の心が蝕まれていくのがわかる。戦闘機のパイロットとして再び空を飛びたいという夢と、12,000キロも離れた安全な場所から、攻撃されることを予想もしていない相手を爆撃する卑怯さ、実感のなさに生きてる意味を失いかける兵士。
最初、民間人を爆撃することに躊躇していたが、だんだん作業のように無感情になっていかざるをえない葛藤が上手く表現されていた。
テロリストの工場は、中東でなく、殺している私たちだというセリフがアメリカ国民にはどう刺さったのだろう。
相手が攻撃するのをやめないなら、こちらが攻撃するんだ、という上官の言葉。それに対して、それだと相手も同じで終わりがない、と反抗する部下。悪循環とわかっていても辞められない中で良心を保つのは難しいはずだ。
アメリカ映画の割に、反政府、反戦争を戦争をテーマに描くなかなかの作品だった。
ゾーイ・クラヴィッツが、エックスメンの雰囲気とは違い魅力的だったことに驚き。どことなく広瀬すずに似ていた。
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