THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカットのレビュー・感想・評価
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code name上海亭♥ 98式で絶滅危惧種大和民族の正義をもう一度。
『ねぇ、柘植の正義って何かしら?』
『政治的信条を根本で支える物、モラルだそうです』
『この国が半世紀以上前に捨てたものよ』
GODZILLA -1.0はこの映画を政治的信条も含めて、リスペクトしている。
そして、専守防衛のハズの矛盾を描いたシン・ゴジラさえもこの映画に次い付いしている。
出鱈目過ぎるアクションであって、民主主義国家のあるまじき『行い』ではあるが、あくまでもアイロニーの一貫で見るべきだと思う。
押井守監督の総括的な話になっている。従って、ストーリー展開は柘植のお話がベースになって、少しづつ脚色を加えたと見受けられる。
興行的に失敗しているのだろうから、『After the next』はないのだろう。がしかし、やはり、半世紀以上前に失った道徳は取り返すべきと僕は感じる。
『Ghost in the Shell』が乗っている。
code name上海亭♥ 98式で絶滅危惧種大和民族の正義をもう一度。まぁ、無理だろうが。
『この国のスポンサーと言えばあの国よ』
頑張ってるとは思うが監督のやる気が感じられない
実写にしては、予算にしては、頑張っている。それは認めるけど、主題もシノプシスも30年以上前のパト1パト2からほとんど変わっていない。(おそらく背乗りとか難民の流入をエッセンスに仄めかしたくらいでしょ新規は)あとは一緒。
変わってないと言うよりもむしろ意図的に再現してるのは、後藤田と公安の正義や平和についての会話シーンなど2から明確に繰り返してるので間違いないと思うけども、30年経っても同じ主題同じスタイルでまだ通じるのかを試したかったという意図なのか?
30年前だったら自衛隊の管制塔のGCIがハッキングされて存在しないf16にパニックになりスクランブルとか、新鮮で面白かったけど、もうメタバースとか、バイオテクノロジーによるテロなどのSFが溢れかえってる中で、迷彩で見えなくなるヘリが盗まれた、程度じゃ別にゾクっと来ない。
レインボーブリッジが爆破されるよりも、元首相がど素人にある日銃殺されるリアルの方がフィクションよりも既に派手なんだよね…。
そういう点でかつては時代を遥かに先取ってゾクゾクとした恐怖を与えてくれたリアルな設定も、今の時代だと切れ味が落ちてなんかただカッコつけてるだけに見えちゃう。
日本橋クルーズの会話シーンも、日本橋が初代東京オリンピック絡みの強引な都市開発だったこと記憶してるのもはや良い歳したおじいちゃんたちしかいなくて若者にはあの浮遊感のシーンはチンプンカンプンでしょ。
ドラマベースだからやる気なかったか知らんけど、押井守こんなもんじゃなかったはずよ。これじゃアバターに敗北宣言するのもジョークにならんよ。
お前はいったい何者だ!?
「TNG‐パトレイバー‐」シリーズ第8作特別版。
追加シーンのお陰で、それぞれの正義と信念を懸けて戦う女たちの物語が掘り下げられ観応えがありました。強い想いを持つ女性は美しい…。
特に、“グレイゴースト”のパイロット・灰原零の過去を探る物語がより深みを増したように思いました。得体の知れない人物像が不気味過ぎ…。
続編製作を熱望! でも、真野恵里菜が一層綺麗になったので、さすがに明役はもう出来ないかも…(笑)
押井守の『インヒアレント・ヴァイス』そして『悪の法則』
セリフ廻しが、アニメのアテレコみたい。
構図もアニメっぽい。
筧さん、只でさえ「後藤」に似ているのに、キャラに寄せて演じている。
そして何より渡辺哲さんの「びっくりだなあ」の表情が完全にアニメキャラ風。押井アニメというよりは、シルヴァン・ショメのアニメに出てきそうな顔。ショメも実写やってるから、今度ぜひ出演して欲しい。
どこまでいってもアニメっぽくて、「何で実写化?」を通り越し「実写って何?アニメって何?」とすら思う。
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実写ならではの面白さもあった。
今回の主要人物、灰原レイ。名前もレイ=霊だし、乗ってるヘリの名前もゴーストで、実は存在しない人=幽霊という設定だった。
実写で生身の肉体を持った女優さんが演じているということで、その「存在しない」設定に、非常に違和感がある。
最後、ザブザブ泳いでいく所なんて、良い意味で野暮ったくて人間っぽい。とても幽霊とは思えない。
これがアニメーションだったら、もうちょい幽霊っぽく作れて、「このキャラ、幽霊です」と言われてもそんなに違和感ないんじゃないかなあ。ああ、そうですかって感じで。
実写ならではの、この「違和感」が本作の面白い所なんじゃないかなあと個人的には思う。
居ない者を居ると思い込んだり、居る者を居ないとごまかしたり。その矛盾、その違和感が、押井監督の言うところの「不正義の平和」に繋がっていく訳でしょう。実写ならではの話だったのではないかとも思う。
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本作に対し、「劇場版パト2に激似、焼直し」という声が多数だったが。
幽霊が敵という点では、むしろ「劇場版パト1」の方に、似てたんじゃないかなあ。
でも「パト1」の敵は、死んだ人でもそれなりにちゃんと「理念」があった。攻撃をしかける「言い訳」があった。
今回の「灰原レイ」には、理念がない。理由がない。意味がない。「理念なき悪意」があるのみだ。
だから、公安が「灰原レイ」のバックグラウンドを調べても不毛だし、意味を探っても誰にも解らない。
敵陣営も、灰原レイの「理念なき悪意」を利用しようとするが、結局、御しきれない。
「理念なき悪意」。
パト2の頃は、有り余る「理念」と闘っていたような気がするんだが。
現在は「最早、そんなもんありませんよ」という時代の変遷。時代の開き直り。
時代の変遷ってことでは、本作、押井守の『インヒアレント・ヴァイス』だったなあと思う。
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監督ご本人は、「灰原レイは『悪の法則』のキャメロン・ディアス」とおっしゃっていた。
確かにどちらも「悪意」のかたまりで、理解もコントロールも出来ない。
(5月公開の本作通常版を観たときは、「はあ?どのあたりが『悪の法則』?」と感じたのだが、今回のディレクターズカット版で、少しは腑に落ちた。DC版の方がそういう意味では分かり易い。何で最初っからこっちを公開しなかったのかあ。上映時間短い方が、劇場での回転数が稼げるからかなあ。)
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