「あの地球人のように?… クリス・パインのことかーーーーーーーーっ‼︎‼︎‼︎」ワンダーウーマン たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
あの地球人のように?… クリス・パインのことかーーーーーーーーっ‼︎‼︎‼︎
アメコミヒーロー映画「DCEU」シリーズの第4作にして、戦女神ダイアナの活躍を描く『ワンダーウーマン』シリーズの第1作。
第一次世界大戦末期、人間界を訪れたアマゾン族の王女ダイアナは、悲惨な戦争を終わらせるために連合国側のスパイ、スティーブ・トレバーと行動を共にする…。
○キャスト
ダイアナ/ワンダーウーマン…ガル・ガドット。
新たなキャストとして、アメリカ陸軍所属のスパイであるスティーブ・トレバーを演じるのは『スタートレック』シリーズや『イントゥ・ザ・ウッズ』のクリス・パイン。
製作/原案はザック・スナイダー。
『マン・オブ・スティール』『バットマンvsスーパーマン』『スーサイド・スクワッド』と、1イニング目から三者凡退に終わったDCEU軍。
しかし、満を持して登場した四番打者『ワンダーウーマン』が、期待を裏切らない活躍を見せてくれた!
バットマンやスーパーマンを差し置いて、圧倒的な存在感を放ったワンダーウーマン。…正直、『BvS』はワンダーウーマンのことしか覚えていない😅
そんな彼女の単独主演第1作、まあなんとも景気の良い作品ではないですか!
立ち上がりこそ鈍重だったものの、戦場の最前線へと乗り込んでからの彼女の活躍っぷりは見事。
「ティリリティリリリリリリーン♪」ズンドコズンドコ🥁というあの強烈なテーマ曲と共に大暴れするダイアナの姿は、どこを切り取っても絵画になるほどに勇ましく美しい✨
『BvS』の時よりも、一層美しさに磨きがかかったガル・ガドット姐さんが素敵すぎます‼︎
そんな華のありすぎるガル姐さんの相方を務めるのはクリス四天王(ヘムズワース/エヴァンス/プラット)の一人、クリス・パイン🍍
あまりにも本作のガル・ガドットには華があるので、並の役者なら彼女の引き立て役に終始してしまうだろう。
しかしそこは流石クリス四天王の一角、彼女の魅力を引き立てながらも、彼独自の存在感をビンビンと放っていた。
女優とのケミストリーという点では、四天王の中でもピカイチかも。雪のチラつく夜の街でダンスを踊るシーンなんて、あまりにも抒情的すぎてなんか知らんけど泣きそうになってしまった…🥲
主演2人についてはもう100点満点という他ない。
正直、この2人の魅力のみでこの映画は成立していると言っても過言ではない。
じゃあそれ以外はどうなんだ、という事なんだけど……。
なんというか、すごく変な映画だと思う。映画の色がコロコロ変わる。
冒頭は『マイティ・ソー』、ダイアナとスティーブの出会いは『リトル・マーメイド』、ロンドンに辿り着いてからは『ローマの休日』になって、戦場にたどり着くと『プライベート・ライアン』に、そしてクライマックスではなんと『ドラゴンボール』になっちゃう…💦
映像はめっちゃ綺麗だし、それぞれのパートに面白みはあるのだが、それが上手く繋がっていない。変速の下手なミッション車っていう感じで、なんか乗り心地がガタガタしている。
シリアスとコメディ、平場とアクションの塩梅は良い感じなんだけど、その繋ぎ目が上手くない…。
一番の問題は終盤で『ドラゴンボール』的な展開になっちゃうところ。
戦神アレスを倒せば戦争が終わると思い込み、前線を猛烈な勢いで突破するダイアナ。しかし、アレス(仮)を倒しても争いは終わらない。
この展開は非常に良い!「悪」を倒して大円団、という他のアメコミ映画に対する強烈なアンチテーゼになっているし、ジ・アメリカンなコスチュームに身を包んだワンダーウーマンが圧倒的な武力で蹂躙するも戦争は終わらないというのは、大義の名の下に世界中で武力介入を繰り返している米国を擬人化しているようで興味深い。
とまぁそんなわけで、真のヴィランなんてものは存在していないのだ………って展開かと思ったら、いや本当に居るんかいっ!!💦
結局黒幕いました。んで、他のアメコミ映画と同じように、ヒーローがタイマン張ってそいつやっつけてめでたしめでたし。
いや、これじゃ人間の邪悪性みたいなことを描こうとしてきたこれまでのお話は一体なんだったんだってことになりません?
しかも、『聖闘士星矢』そのまんまなラスボス・アレスが全然カッコよくない。デヴィッド・シューリスは名優だけどさぁ、もう『ハリー・ポッター』のルーピン先生にしか見えないんだよね…。
あと、シリーズの繋がりを考えた時にどうしても気になるのは、WWⅡやベトナム戦争の時にワンダーウーマンは一体何してたんだよ、っていうところ。
ここ、真のヴィランなんて存在していなかった、という展開にしておけば、人間の邪悪な側面を知り、さらに愛するスティーブまで失ってしまったことで人間に失望したダイアナは、その後の戦争には一切関わろうとしなかったが、『BvS』におけるスーパーマンやバットマンといったヒーローたちとの出会いによって、彼女は再びジャスティスに目覚めたのであった…という風なストーリーになったんじゃないでしょうか。
うーん。やっぱりこの映画にはラスボス要らんわぁ。
ラスボスのキャラの薄さもさることながら、仲間たちのモブ感も凄まじい。
語学の達人(特に活躍しない)、凄腕スナイパー(特に活躍しない)、物資調達のプロ(特に活躍しない)。
うーん、コイツらに一体なんの意味が?ソレガワカラナイ。
とまぁ、色々と問題ありまくりな映画ではありますが、とにかくガル・ガドットの美しさを存分に堪能出来るし、ワンダーウーマンの大暴れは最高にテンション上がるし、クリス・パインのヌードも見れるし、鑑賞する価値は大いにある作品であります。
『ドラゴンボール』的クライマックスには不満があるが、「クリリンのことかーーーーーーーーっ‼︎‼︎‼︎」そのまんまなブチ切れシーンには爆笑できたし、なんだかんだ楽しめた🤣
今のところ、『ワンダーウーマン』シリーズは2作品しかないけれど、もっと沢山作っても良いんじゃないですか?
いっそのこと、ダイアナとスティーブの日常を追った連続テレビシリーズとかを作って欲しい。
要するにもっとガル・ガドットが演じるワンダーウーマンが観たいんじゃー!!
なんかこのシリーズ打ち切りになったという噂だが、なんとかしてくれワーナーさん!