「勿体ない!!」ワンダーウーマン ふみまるさんの映画レビュー(感想・評価)
勿体ない!!
とにかく主演のガル・ガドットが魅力的だ。
(あの眼差しに見つめられたい!)
彼女が演じるワンダーウーマンの生命感あふれる美しさと、自分の信念にひたむきな姿には、男女問わず引きつけられるものがあるだろう。
DCコミック前作の「バットマンvsスーパーマン」で、あの爽快なBGMとともに放たれていた存在感は健在だ。
相方役のクリス・パインも自然体なナイスガイを演じており、好感がもてる。
ただ、配役の素晴らしさが際立つだけに、ストーリーの荒さが惜しまれる作品である。
鑑賞中に、設定の不可解さや話の流れの唐突さが気になり、ストーリーに没頭できない箇所がいくつかあった。
細かい点を挙げればきりがないが、特に気にかかったのが、ワンダーウーマンの連合側への肩入れっぷりである。
ドイツ側が徹底的に悪として描かれており、ワンダーウーマンが超人的能力で、凡人のドイツ兵たちを完膚なきまで打ちのめすシーンには、ちょっと引いてしまった。
ドイツ兵も末端は戦争の被害者だろうに。
アメリカ映画らしい偏重っぷりも、シンプルな勧善懲悪ものを描くとい点では許されるのだろうが、
「シビル・ウォー」や「ローガン」を代表とする昨今のマーベル作品が、高いドラマ性とアクション映画としてのカタルシスを両立させているだけに、本作が見劣りしてしまった。
今後公開予定の「ジャスティス・リーグ」に期待したい。
それと今作キャストロール後のおまけ動画はないので、ご留意を。
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