「【圧倒的に美しいフレンチアルプスの大自然を背景に、母の居ない少年と虐待されていた犬が心を交わし、ナチスから追われるユダヤ人一家のアルプス越えを助ける崇高な行為を行う姿を描いた作品。】」ベル&セバスチャン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【圧倒的に美しいフレンチアルプスの大自然を背景に、母の居ない少年と虐待されていた犬が心を交わし、ナチスから追われるユダヤ人一家のアルプス越えを助ける崇高な行為を行う姿を描いた作品。】
ー 「ベル&セバスチャン」と言えば、英国インディーポップスを奏でるグループを想起するが、もしかしたら今作から名前を取ったのかもしれないな。-
■アルプスの小さな村で暮らす孤児・セバスチャンは、1匹の野犬と出会う。
家畜や人を襲う「野獣」と村人から誤解されるその犬にベルと名付け、セバスチャンとベルは孤独な者同士、心を通わせていく。
時を同じくして、村には戦争が影を落とし始めていた。
◆感想
・フレンチアルプスの圧倒的に美しい自然を見事に映し出している。
ー 更に、ユダヤ人一家をアルプスの向こうにある中立国スイスに逃がそうとする村人たちの姿も良い。-
・飼い主から虐待を受けていたために、気性が荒くなり家畜や人を襲う「野獣」と村人から誤解される犬にベルと名付け、ベルが撃たれた時には看病するセバスチャン。
ー ベルとセバスチャンの間に絆が作られて行くのである。-
・母を待つセバスチャンだが、彼を育ててくれたセザールから聞く母の真実。
ー セザールはセバスチャンの美しいロマの母からセバスチャンを預かり、彼女は亡くなっていた・・。-
・アルプス越えで自由を得ようとする映画と言えば「少女ファニーと運命の旅」を思い出すが、今作もそれと同じ流れで製作されている。
<今作では、ナチスの中尉が情報を流してくれていたり、表層雪崩に巻き込まれた時も、ベルやセバスチャン、アンジェリーナは彼を助け出すのである。
登場人物の中でナチスの兵隊以外は、皆何処か優しい。
今作は、人間の善性に溢れた作品である。>
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