「こういうナチの描き方もあるんだ」顔のないヒトラーたち ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
こういうナチの描き方もあるんだ
1958年当時、アウシュビッツを知らない若い人がドイツにいたなんて、戦後70年経ってすっかり年老いても、ナチとばれれば今でも捕まるという徹底した責任追及をしている今のドイツからは想像できなかった。
この作品で描かれるのは終戦から10年以上経った若き検事の視点で、戦争が人間に残す傷は戦時中に留まらないのだと痛感する。
検事を演じる主演俳優が、時に正義感に燃える青年に、時に頼りない少年のように見えるのが良い。検事を取り巻く職場の人たち、特に秘書の女性も、何とも良い感じ。
コメントする