劇場公開日 2016年10月29日

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「感動コンボのテンプレを試した家族作品。」湯を沸かすほどの熱い愛 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0感動コンボのテンプレを試した家族作品。

2022年7月14日
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鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

単純

内容は、末期癌のお母ちゃんを中心に血縁関係のない人間が、絆を深め現実問題を解決する物語。好きな言葉は『牛乳🥛です!』主人公の娘役中二が教室で制服を隠された事に対して下着姿で制服を返してと訴えた後、気分悪くその場で朝飲んだ牛乳🥛を吐き、隣に座っていた男子が教壇の先生に向かって瞬時に報告する場面。胃酸が混じった吐瀉物の分析能力の瞬発力には驚かされました。好きなシーンは、強引に感動ポルノとして決まったコンボを多用してくる所です。感動とは出来なかった事や過去の罪悪感の解消と自分自身の無力さの現れだと感じます。    ①対象の置かれた状況を観察して分析。②対象に共感し想像し自分に照らし合わせ理解する事で自分の行動を考える。③対象に対して(相手の不可侵領域に土足で入り込み)冷静なアクションを起こす。④それでも状況に対する湧き上がる怒りが抑えきれず💢自身の無力感と共に暴力に走る。⑤対象に対して謝罪や反省をし経験を積み上げて人間になっていく。以下この繰り返しを余す所なく表現している所には頭が下がりました。それでいて不覚にも目頭が熱くもなりました。あれだけ執拗に繰り返されると疲れます。この映画のテーマはボディタッチやスキンシップだと自分は感じました。確かに他人に触る事や触られる事への拒否感はあって当然だと思いますが、監督には余計に不足しているように見えました。兎に角タイトルの『湯を沸かすほどの熱い愛』という呪縛に憑かれた手段が目的化した映画だったように感じました。

コバヤシマル