「チームナックスの懐刀なの?」ホコリと幻想 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
チームナックスの懐刀なの?
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今、テレ東でやっている『昼のセント酒』は、それほど面白くない。勿論脚本や演出にも問題はあるのだろうが、やはり戸次重幸のも問題が・・・ の、戸次の主役の作品。
もうそんなに若くはない、しかしまだ自分の可能性を強く信じている主人公が、故郷に失意で出戻り、しかし引っ込みがつかない手前、地元の友人達を巻き込みながら故郷のモニュメントを制作していくストーリーである。
主人公の自分勝手さ無鉄砲さ、自意識過剰さがこれでもかと台風の目宜しく、周りを振り回す。そこには都会で挫折してしまった自信を遮二無二取り戻そうする足掻きをスクリーン一杯に表現している。
そして最後、周りを裏切りながらもそれでも完成させたモニュメントは、劇上、披露はしていない。それを観た周りの反応もハッキリとは表情に表われない。果たして佳作だったのか?駄作だったのか? それを残して主人公は外国(多分、NY)へ行ってしまう。台風が過ぎ去ったように、爽やかな風を残して・・・ということなのか?
非常に感想困難な内容であった。訴えたいテーマがあるのだろうけど、どうにも強く押し出されていなくて、唯々、主人公の傍若無人振りのみが目立ってしまって・・・
それもこれもやはり、一番大事なモニュメントの結果を敢えて出さないという演出意図がそうさせているのだろうと思うと、それが感想を素直に吐けない主因なんだろうと思う。だから裏読みばかり想いを馳せてしまい、どうにも疲れる作品である。意図とはわかっているんだろうけどね・・・
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