「歯なしのバアさんがジャムを吸う音だ」SPY スパイ shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
歯なしのバアさんがジャムを吸う音だ
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映画「SPY スパイ」(ポール・フェイグ監督)から。
スパイの作品というと「007」を始めとした、
クールな雰囲気を醸し出している男性が主人公なのに、
今回はまったくの逆だったから、楽しめた。
CIAとはいえ、本来の仕事は、デスクに座りPCを眺め、
彼らのサポート役の分析官の女性が、事件に巻き込まれながら、
男性スパイ顔負けのアクションを繰り広げる。
でも、その展開は女性では敬遠されそうな「下ネタ」が満載で、
すべてを「コメディ」として、難事件を解決してしまう。
そのギャップが、何ともいえなく面白い。
颯爽の動き回る男性のスパイを観て「身軽でズルいわ」と呟き、
熱烈にキスしている男女の横で「うるさいよ」と叫び、
「何が?」と訊かれれば「ブチュブチュうるさい。キモいよ。
歯なしのバアさんがジャムを吸う音だ」と言い返す。
宿泊することになった汚いホテルは「3つ星ウンコのホテルね」、
さらに「自分のエッチ映像を見た時みたい」など、
下品な言葉も飛び出すのに、なぜか観賞後はスッキリ。
今まで観てきた「スパイ映画」とはちょっと違った感覚が、
私を喜ばせてくれた。疲れたときは、こんな作品がお勧め。
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