「現実的とおとぎ話の境界」オンディーヌ 海辺の恋人 昭和ヒヨコッコ砲さんの映画レビュー(感想・評価)
現実的とおとぎ話の境界
どこか色褪せて見える映像
海から釣り上げた記憶を失った美しい女性
歌うと不思議と釣果が良くなる
彼女を人魚と疑わない娘
仕事の漁はいつもイマイチ
道化と周囲にバカにされている
アルコール中毒のカウンセリング中
バツイチ
普段、娘とは離れて暮らす
娘は内臓系の難病を抱えて移植を待つ身
少ししんどい現実の中で不確かな謎によって何かが良い方向に進むのではないか、という期待感は正しくおとぎ話だと感じる。
そんな現実感とおとぎ話の間で揺らめく物語は思っていたよりもかなり俗物的な真相へと到着してしまうで、もう少しマイルドな設定の方が良かった気がする。
「いやいや現実的に考えて…」→「ひょっとしたらもしかして人魚ってことも…」→「やっぱそっちじゃねーか!」みたいな感じ。
個人的にはもっとおとぎ話寄りで物語が結ばれても良かったと感じた。
ラストはある意味おとぎ話。
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