この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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どこをとっても素晴らしい作品
もう一度観なくてはいけない
友人が絶賛するので前情報ほぼ無し(広島県呉市の戦争モノとだけ聞いた)で観に行った。
淡い水彩画のような、どこか日本昔ばなしみたいだなと思いながら観ていたがすぐに引き込まれた。
今、私が生きているこの世界がなんとせせこましいものかと痛感した。
もっと1日、1日を大切に生きる事を忘れていた。
戦争映画ではその前線や国の官僚などが描かれているが、この映画は我々国民側の日々の生活の物語であるからこそのリアリティがとてつもなかった。
敗戦と分かり国のために悔し涙を流すのではなく、(そのような描写をよく見るので)もっと身近な人びとが何故犠牲にならなくてはいけないのか、せめて犠牲になったなら勝ってくれという気持ちに、映画の中の人達の気持ちになって涙が出た。
そしてなんといっても全編にわたって
ただただ怖かった。
すずさんの日常が戦争でどのようになってしまうのか、頼むから酷いことは起きないでくれと願いながら観ていた。
私はこの映画をもう一度観なくてはいけない。
あの結末になることを知って、もう一度観たい。
「ありゃあ~」と首をかしげるすずさんのあの顔が見たい。声が聞きたい。
生きてゆく
すずさんが怒るのです。
大傑作
参った…5回も観てしまった。かつてない経験。何度も繰り返し観たくなる作品は数々あるが、公開後数週間で5回は初めて。
アニメ、実写、洋画、邦画の別なく今年もっとも心を揺さぶられた映画。今後10年は必ず傑作と呼ばれ、その後は映画史上の古典的名作となるのではないか。
水彩画のような画面に表れる海、山、街並みはアニメならではの表現。最初のワンカットで映画の中に引き込まれる。このやわらかな世界に突然爆弾が降ってくる衝撃は凡百の実写戦争映画を遥かに越える。映画の爆撃場面で初めて恐怖を感じた。
後追いで原作を読んだが、この原作あっての成果であるのは当然。映画ではいくつかの省略と改変があるが、印象的だったのはすずさんが大和を初めて見てもらす感想。これは原作にはない。あんな大きな艦で大勢の人たちの食事や洗濯はどうするの?すずさんは主婦だ。このセリフが後のすずさんの苦難と慟哭につながる。
最後にのん。この人は映画に描かれないすずさんの人生も全て生きたんじゃないかと思わせるほどの成果を挙げている。
創ってくれ てありがとうと云いたい。
すずさん 。
小学生の頃からずーっと大好きだったこの作品が高校生になった今 映画化決定と決まった瞬間から楽しみにしてました 。
何よりも「 すずさんが動いてる! 」って嬉しさのあまり、始まりから泣いてしまう自分 。
戦争を知らない「 よそもん 」の私たちだからこそ観るべき作品だと思います 。
辛く 、苦しい 、暗い 、そんな印象で戦争は描かれがちですが 、すずさんの節約術や戦時中の人たちがどう生活していたのか この映画を観ると印象が変わります 。
8月6日が何の日かすら分からない人が増えている現代 、やはり忘れてはいけない 大事な想いが全てこの映画に詰め込まれていました 。
戦後75年は草木も生えないだろうと言われていた街は 、今活気に満ち溢れています 。
75年といえばちょうど2020年 、東京オリンピックの年 。
この映画が 海外でも上映されもっと広島が世界から注目されるのではないかと思うと 、居ても立っても居られないです。もっともっとたくさんの人に観て頂きたい。
過去を教えてくれる映画 、
そしてなにより未来を見させてくれる映画です 。
原作の方が良かったですが
戦争の裏にも必ず日常がある
今まで戦争映画は山ほどあったけど、こんな作風の映画に初めて出逢った。
そんなに戦争映画を観ていないからかもしれないけど、とても新鮮だった。
日常の中に戦争がある。日常の中に原爆があった。
空襲のサイレンが鳴り子供が「防空壕飽きたぁ」と言うセリフはとてもリアルだった。
不謹慎と思われがちなセリフだけど、その時代に住んで、何度も体験したら一度は誰しもが思ったことだと思う。
私は東日本大震災で生きてるし被害も帰宅難民になる程度だったけれど、やっぱり地震が何度も起きると「地震飽きたぁ」と漏らしそうになったことがある。
だからこそとても共感した。
そして2時間越えの作品でも全くそう感じさせないストーリー展開とテンポの良さ。
「え、もっとそのエピソード紹介しなくていいの?」と思う程、サラッと終わる。
どうしてもそのエピソードを話すとき事細かくなりすぎて飽きてしまうけど、要所を話して質問されたり小出しにした方が話が盛り上がるのと同じ空気感。
また各所で絶賛されている声優陣。
すずを演じるのんさんは、予告編で観ても「確かにおっとりはしてるけど合うのかなぁ」と半信半疑だったけど、あなたしかいません。そう思うほどぴったりだった。
周作演じる細谷佳正の声も合ってたなぁ。(進撃の巨人のライナーとは思えんレベルで)
原爆投下前後は確かに沢山泣いたけど、その中でもくすっと笑えるところは沢山あって、無理に笑わせようとするわけではなく、日常の風景でくすっと笑える要素が沢山。
そう、この映画、戦争映画だけど、一人の人物の人生の物語でもある。
一人の人生の中に、成長や結婚、色々な思い出、悲しい戦争、原爆投下で苦しみ、そして生きていく姿が素敵にまとめられていました。
戦争は酷い事だし、あってはならない。
その事を訴えるのももちろん大事。
そこにあった事実・日常を描くのも大事。
そんな色々な事を思わせられる映画だった。
戦争映画だけど戦争映画じゃなかった。
毎回今年の邦画1番だなって思うのに、『この世界の片隅に』もそう思わせられる映画だった。
ここで来たか
将来この映画を上映初日に観れたことを誰かに自慢したい、それほどの映画。
「君の名は」や「シン・ゴジラ」「聲の形」など邦画が豊作だった年の終わりに(個人的に)これら全てより記憶に残る素晴らしい映画が来たかという感じ。
初見では若干早めのテンポと方言で少し置いてきぼりを食らうかも知れないがそれを抜きにしても何度も観る価値がある、涙で目を曇らせることすら惜しい一本。
またこの映画は大きくは戦争映画になるが、メインは戦争中の状況でひっそりと暮らす家族。これが俗に言う「戦争映画」とは違う方向から家族と生活することができる幸せを感じさせてくれる。
他にも語り尽くせない魅力で満載だが、もし今年の一本を選ぶならば、私は迷わず「この世界の片隅に」を選びたい。
時代が変わっても自分の居場所を見つけることは大事である
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