この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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観ることができ良かった
エンドロールが終わるまで、席を立つ人が誰一人いませんでした。それだけ余韻を感じ続けたい作品でした。監督、スタッフ、協力者に感謝です。
絶賛されるほど?
決して嫌いではないし、悪い映画じゃないと思うのですが、絶賛されるほど?というのが正直な感想でした。 映像で感情を表現する方法としては好きなシーンもあったし(ウサギのシーンとか)、人物造形も独特で、芸術家ってこんな人達なのかな?と思って興味深かったですが… 一人の女性の生き方としてはごく伝統的なあり方だし、それを描きたいだけなら戦争を舞台にする必要ないし、反戦の主張がはっきり打ち出されている印象もなく…戦後これだけたってから映画にした意図もよくわからず… 細かいところまで気を使って、丁寧に作られた映画なんだなというのは、とても伝わりました。はい。
良かった
色々な言葉が思いついては消え結局「良い映画だった」としかこの映画を表現できません。 悲しい舞台だけど決して悲しいだけの映画ではなかった。寧ろ笑ってる時間の方が長かったです。 でも家で観たら号泣するだろうなあ(笑)
何かが溢れ出して来る
観ている途中で、自分の中で何かが溢れ出して耐えきれないくらいに良かった。 また私は土地柄、本土での戦争の読み物やアニメ等をほとんど観たことがなくて、そういう意味でも今日この映画を観ることができて本当に良かった。 地元では上映している映画館が一つしかなく、周りでも評判を聞かなかったけれど、満席に近いくらい人が入っていて嬉しかった。客層が幅広かったのも印象的。地元では珍しくパンフレットも売り切れていた。もっともっとたくさんの人に観て欲しい映画。 応援しています。
開いた口が塞がらない。
見た後にしばらく言葉が発せないっていうのは初体験で、号泣するわけでも、激しく心揺さぶられるわけでもなく、じんわりとぶわ〜とこころに広くしみていく感じ。戦争映画というよりは戦争のあった時代に人が生きた、その日常を描いていて、笑ったり、泣いたり、怒ったり、悲しんだり、傷つけあって支え合って、強く生きていく。 主人公のすずは面識のないひとのところへ嫁いだり、えんぴつが買えなかったり当時の日本の背景がよくわり、嫁いだ先でなんとか楽しく生きていくすずの姿もまた強い人間らしさがでていた。 面白いとかつまらないとかそういう言葉じゃ感想は語れないし、評価もつけていいものなのかわからない。ただこころに深く響く作品だった。
映画一般的に「泣ける」という評価は、どこか品が無いなーと常々思いな...
映画一般的に「泣ける」という評価は、どこか品が無いなーと常々思いながらも、「この世界〜」の評判がそーゆー「泣ける映画」として出回っており、また心のどっかで「泣きに」観に行ってしまってたのも事実であります。
で、結局泣いてしまったのですが、泣かすための「化学調味料」的なのは全く無く、むしろ味付けは薄め、なんやったら素材の味もするか?ぐらいの演出でした。なのになぜ泣いてしまったか!?
それは、ひとえに「今」の世界と地続きのお話だったからのように思います。
その「今」とは、まさに3.11以降の日本であり、あの大震災を経て、どうやって生きていくべきなのか、を見た思いがするからです。
さきの大戦を経験した人がまだこの世に存在する以上、右か左かで戦争を語るしかないのは仕方ないことだと思います。しかし、戦後、70年以上経った今だからこそ、そうじゃない立場の人たちの戦争の物語もあったはず。戦争を真正面からむきあった人たち、まさに、それは「普通の日常を暮らす人々」だったんじゃないかなと。
「空襲警報飽きた〜」とか「これは、戦争に負けたってことかねぇ?」とか、ある意味、危機感のなさげがすごく印象的で、でもそれが普通で、今だって、震度4くらいやったら、「結構揺れたねぇ?」ぐらいの感覚で語ってしまってるのと、相通じるような気がして。
だからこそ、そんな「普通の感覚」を簡単に脅かしてしまうからこそ、戦争の怖さってあるし、それを浮き彫りにしているこの映画が、火垂るの墓とは違った映画になっている所以だと思います。
だからといって、「日常最高!」とか「普通が素晴らしい!」といった礼賛タイプのでも無かったのが、まぁー清々しい!
ただ生きる、生きていくしかない日常を受け入れるのって、そんなに悪くないな、と思えました。
日常と非日常
観てよかった。 海軍の街、広島の呉が舞台。 そこにも広島の悲劇はあった。 家々からごはんの準備をする煙が立ち上る日常生活の中に入り込んできた戦争という非日常は、いつの間にか日常となる。どんなに悲しくても辛くても苦しくても悔しくても絶望しても、命ある限り行きていくための生活は続いていく。狂えたら、頭がおかしくなってしまえたらどんなに楽だったろう。広島、日本に限らずあの世界に生きた人たちは。 すずの「ずっとぼんやりしたまま死んで生きたかった」という言葉が本当に胸に突き刺さって悲しい。 何とか生きていくこと、それが市民の戦争だった。 たくさんの人に観てほしい作品です。 この後のすずの人生に、少しでも多くの小さな日常の幸せがあったならばいいなと心から思います。
不思議と
戦争は知りません、決してハッピーエンドとも言えない、けれど不思議と胸に込み上げるものがあり、自然と頬をつたうものがあった。何故だろう?お話事態は淡々と紡がれていくだけのに... 聲の形やこういう作品は大切にしていきたい。
つつましさとわびしさ。
戦争は、弱者に襲いかかる現実! そんな状況にも日々の小さな幸せを紡ぎつつ、そして慎ましく逞しく生きていく主人公。のびんびりしている主人公だからこそ 戦争での悲惨な出来事とのギャップになんともわびしさを感じる! でも!スクリーンに繰り広げられる映像はとてもきれいで優しい!さらに 声優初挑戦の'のん'のほんわかした雰囲気がなんとも癒しをもらえます! 是非ご家族で見てもらいたい秀作だと思います。
見てよかった
どのシーンも大切で、人の優しさと温かさと強さと面白さを持っていて、ずっと映画の世界に引き込まれていました。 最後になるにつれて、勝手に涙が出てしまいました。 戦争映画だからハッピーエンドってことはないだろうけど、ここに出ている人は誰も死なないでっていう気持ちになりました。 辛くても前を向いて生きる姿が、とても柔らかく美しく描かれていて本当に感動しました。
大勢に観てもらえて良かった
今年はアニメの当たり年。 その影響でこの映画も大ヒットのようですね。 「君の名は」が無ければ、あまり注目を浴びずに終わった映画化もしれません。 そんなもったいないことにならずに良かった!! この映画も予告編を観ただけだったので展開は予想外。 こんなにも戦争が主体だったとは思わなかった・・・・。 しかし今後は、この映画が毎夏の映画になることでしょう。 私の歳でも少しは知っていることがあるので、年配の人には懐かしいことがいっぱい 若い人には新鮮でしょう 観れて良かったです
原作の良さをそのままに
こうの文代の「この世界の片隅に」を漫画で読んだのはもう10年位も前のことであり、内容も忘れかけていた。しかしこの映画を観る事でありありと読んだ当時の気持ちに戻った気がした。 小説にしろ、漫画にしろ、映画化されるという事は、ともすれば原作の良さを失ってしまう事が少なくないが、この映画では、こうの史代らしい柔らかな良さを損なう事なく丁寧に作られた秀作である。 戦争は、奪い取られ、失い、全く愚かな事であることを改めて想起させられた。 是非多くの人に観て貰いたい。
観られて良かった
今の日本を作ってくれた人たちの悲しみと前を見た強さに涙が出る あんな状況の中でも健気にちゃんと普通の日々を過ごすすずさんもその周りにも勇気付けられときどき可笑しくて救われる、こんな日常もあったのだと そんでまたぼろぼろと泣いてしまう なんだか愛おしいしすずさんは頼もしいし大きさはないけど柔らかさと強さがあってのほほーんとして可笑しい、それはのんさんの、それが、とても、ぴったりだった 画もとても鮮明で残酷な事実もきちんと見せてくれてそれでなのに優しくて、みんなの 想いが、視える
哀しい
原作はコミックらしい。未読。 呉の街はずれの山村に嫁いだすずの戦前戦中戦後を描く。 軍港の街ゆえにさんざん空襲にあった場所。 ただ、物的な大変さではない辛さがじわりと伝わって来る。。 でも生きていかなければ。 大きな大きな喪失を経ても、淡々と生き抜く人々。 力強い応援歌も、気合もないけれど、小さいけれど屈託のない笑いと、日々の習慣に転がされるように生きて行く。 なんだかもう哀しくてたまらなくなる。。 生きて行く理由なんか、無い。 でも父や母や姉や妹や夫や.....大事な人がいるから、自分も生きている。。 その凡庸さと温かさに、のんの声がぴったり来る。 音楽もいい。 騒がしくなく、静謐に映像を包む。 とてもとても、しみる映画でした。
暗いと不満を言うより
進んで明かりを点けましょう
すずを始め、そんな言葉がしっくり似合う登場人物たち。
辛い時代を明るく生きる姿に勇気づけられ、涙がこぼれました。
原作を読んでいたせいもあり、最初から涙ぐんでましたが、何気ない普通のシーンで涙が頬を伝っていくのは初めての経験でした。
そして他の映画のように感情に任せて泣かせようとすれば幾らでも出来た(例えば被爆したすみとの再会場面とか)のに、それをせずにいることで、物語が単純な悲劇作品とは違うものになっているように思います。
他の方はあまり触れませんが、私は径子さんが良いと思います。
重症のすずを看病してた(恐らく夜通し)のは間違いなく彼女でしょう。(だから目覚めた時に彼女が目の前に…)
径子さんはより強く家を守ろうと思っているでしょう、だから弟嫁のすずにも生きてほしいと強く願ったはず…でも、母として『娘が死んでよかった』と、捉えられるような言動は決してしない…玉音放送の後、1人陰で泣き崩れる彼女がとても印象的でした。
そして、この作品の主軸に感じたのは故アグネス某(最近は批判が多い方ですが)の言葉にある『人の最大の不幸は戦争や貧困ではない、それらによって自分が誰からも必要とされていないと思う事(孤独)』ではないかと思いました。
『私を見つけてくれてありがとう』は自分の居場所(自分を必要としてくれる場所)が見つかり「人の最大の不幸」から救われたことからでたのでしょう
本当に色々と考えさせられる作品です。
そして多くの人がこの作品を見て、色々と考えてくれたらいいなと思います。
悪意の匂いがない映像
つらい話です。
✋が無くなり、姪が目の前で消える。
でも、すずさんのひととなりや、最終的には善意な人達に囲まれて暮らす当時の風俗が描かれているので、平穏にスクリーンに意識を没頭できました。
終始映像から溢れていたのは、日常にある幸せの欠片を大切にした人が人生を大切に生きることができるんだなと。
とても真似できるものではないけれど
この作品を観たことで何か自分をかえて生きていきたいと感じました。
のんちゃん お帰り。
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