劇場公開日 2025年8月1日

「もがれた白い手が 僕たちに向かって振られている」この世界の片隅に きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 もがれた白い手が 僕たちに向かって振られている

2023年5月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

僕の娘は、この映画を見ながら泣き、
この映画を見ながら美大に通った。
田舎町に生まれて、すずさんと同じに絵が好きで、誰にも知られずに普通に生きて、うちの娘も大人になっていった。

恋をしたり、大人の男を知ったり、裁縫をしたり、料理したりしながら、彼女は、好きな絵筆と彫刻刀をその手で携えてこの先も生きていくのだろう。

誰の手ももがれることなく、世の娘たちよ、その手で恋をし、男を抱き、裁ちばさみを走らせ、小鍋を揺すっていてほしい。

・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・

娘へ、
あなたのひいおばあちゃんは
空襲警報の中で台所で、子供たちに食べさせるためのぼた餅を作っていました。
ピューーっという爆弾の音に
「あれよ!あれよ!」と言いながらぼた餅を抱えて庭の防空壕に転がりこんできた人です。
片田舎で「ミル」という名の犬を可愛がっていた普通の女でした。
覚えていて下さい。

きりん
きりんさんのコメント
2025年8月16日

Freddie3v さん

生きて存在していたお父さまのふと語られた言葉。そして同じく生きて存在していた叔父様のご様子。

忘れないように覚えていて、このように記して語る。―それがどれだけ大切なことかを教えて頂きました。

この映画が私たちのものになる瞬間だと思います。

きりん
2023年7月25日

こちらの映画を観て
亡きおばあちゃんから
娘さんに想いは受け継がれる!ストーリーだったのですね☆

美紅
きりんさんのコメント
2023年5月12日

CBさんこんばんは
日本中にいたたくさんの「すずさん」のように、庶民がそのままの平凡な人生を全うしなくてはいけないんだと、強く思ったのです。
政治とか関心がない人たちも誰からも責められることなく平和に生きていけるべきなんですよね。

きりん
CBさんのコメント
2023年5月11日

なんか、いいレビューでした。じ〜ん。

CB
PR U-NEXTで本編を観る