劇場公開日 2016年11月12日

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「苦しく、しかし微笑ましく」この世界の片隅に Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0苦しく、しかし微笑ましく

2016年11月12日
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第二次世界大戦中の広島が舞台 と聞いただけで、いい悪いは別にしても何か気まずい重たさみたいなものを孕んだ内容になるだろうと身構えてしまうけど、この映画はこっちが事前に予想してた内容を全部踏まえた上で、なお力強さと微笑ましさを持った映画だった
戦争とこの映画を切り離して考えるのは無理だと思うけど、この映画が描いてたのは 戦争 ではなく 戦争を生きていた人々だった
食料も減り、空爆され、大切な人達がいなくなってもどこが力強さをと生活を失わない人々の微笑ましさがよくある 戦後 的な視点に囚われた映画からは一線を画していて凄く新鮮で良い
何しろ主役のすずを演じる 能年玲奈 改め のんちゃんのハマりっぷりが素晴らしい めちゃくちゃ素晴らしい演技をしてるというわけではないけど、色眼鏡抜きでもこの役は彼女しかいないというぐらいピッタリだった
確実に疲弊し傷つきながら生き続けた人々がたくましく生きる姿が今の所平和な現代にも通づる素晴らしい映画だった

Movieアパート