「ハリポタ初心者にはちょっと厳しいか」ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
ハリポタ初心者にはちょっと厳しいか
主人公の行動の目的が分かりにくいのと、成り行きでチームみたいになってしまった2組の男女の結びつきも弱く、救いは、ダン・フォグラー演じるコワルスキーさんのみ。
彼がいなかったら、この世界で何が行われているのか、まったく理解できないまま事態が進んでいくのを淡々と見せられていったことでしょう。
私は、「ハリー・ポッターシリーズ」は「賢者の石」のみ見ただけの、ほぼ初心者ですが、ホグワーツとか、クイディッチとか、ごく当たり前のように言葉が飛び交う。それどころか、オブリビエイト?あの、いかにも悪だくみしていそうな謎の組織っぽいのは何?コリン・ファレルは実際いい人なの?それとも悪役?
変な、黒い墨汁の混じったような空中に浮かぶゼリーは何?
なんか、ドラゴンとハクトウワシをくっつけたような生き物を、アメリカに帰してやることが、どうやらミッションだったようだけど、それなら、あんなトランクに、ファンタスティック・ビーストたちを全部連れて歩くんじゃなくて、そいつだけ持ってくればよかったんじゃないの?
それで、ビーストたちが逃げ出して大騒動って、当たり前じゃん。
脚本も、J.K.ローリングが手掛けたということなので、お話の筋立ては当然考えたんでしょうけど、私には、間抜けな魔法使いがヘマをして、親切な魔法捜査官が尻拭いをしてくれたお話にしか見えませんでした。
主役のエディ・レッドメインはシャイで、優しい、芯の部分はしっかりとしたキャラクターを構築したかったんでしょうが、なんか見ていてイライラしました。「レ・ミゼラブル」は良かったのに。
それと、キャストの一番最後にジョニー・デップの名前がありましたが、どれが彼か分からずじまい。オーダー・オブ・アピアランス(登場順)なので、少なくとも、パン屋さんを軌道に乗せたコワルスキーに「どうしてこんなパンを思いつくの?」とたずねるおばさんの、後に出ているはずなのですが、これもハリポタ見た人ならすぐ分かるんですかね。
そんなこんなで、ほとんど理解できないまま、映画が終わってしまいました。
たぶん、続編は見ないかな。