「20代後半から30代のバンド経験者は必見!」TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ せっちゃそさんの映画レビュー(感想・評価)
20代後半から30代のバンド経験者は必見!
バンド経験者やバンド音楽好きのツボをこれでもかとまでに押さえまくっていて、
ジミヘンは左利きだから上手くいかない〜とか、
Fのコードが上手く弾けてないとか、
難しいコードで指が届かないとか、
このあたりの場面は、主人公と同様高校時代にバンドやってた身としては爆笑。
最後の「H」のコードをみんなでひとつになって奏でるところや、最後キラーKに変わって天国で「天国」を熱唱するところは、バンドとしての、またロックとしての魂を感じて謎の感動をしました。ちょっとだけど。
また、ずっとおバカ路線なのかと思いきや、急に真面目でしんみりとした場面になったりと、緩急の付け方が上手くて映画としての質も高かったです。
全体を通して、青春って、音楽って、バンドってええなぁとひしひしと思わせる作品でした。
普通に観ても楽しく面白いですが、バンドの知識があると100倍楽しめる、そんな作品です。
そして元バンド経験者は観終わったあとに心の奥にある何かが奮い立ってくる…はずです。
そんな私は家に帰ってつかさず久々にギターを弾いてみたら、Fはちゃんと弾けたけど、Bが少し怪しくて悲しくなった、そんな今宵。悲しみを「顔でチョーキング」することで誤魔化そうと思います。
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(´- `).oO(高校生、おばさま、おばあさまと三代で登場したひろみちゃんと年齢が変わらない主人公、過ごしている時間の流れが違うというあたりでどこか”インターステラー“が頭をよぎりました。)
(´- `).oO(あと、劇中の挿入歌のクオリティが高いなと思っていたらZAZEN BOYS(ex.ナンバーガール)の向井が曲に携わってて「おぉっ」っとなりました。彼の言う“繰り返される諸行無常 よみがえる性的衝動”と今回の作品のテーマはどこかリンクしてるよなー、なんてことを思ったり。)