劇場公開日 2015年10月23日

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「突っ走る映像と、追いつけない内容」メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮 Don-chan(Daisuke.Y)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0突っ走る映像と、追いつけない内容

2024年6月5日
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鑑賞方法:VOD

怖い

原題:Maze Runner: The Scorch Trials
全然、砂漠の迷宮ではない。
砂漠が登場するのはちょっとだけ。
トーマスと仲間たちが逃げまくる映画。
WCKDがなぜ巨大迷路をつくったのかについては納得のいく説明はなかった。
おそらく迷路は優秀な人材を発掘するために若者たちを篩(ふるい)にかける装置だったのだろう。
俊敏に動くゾンビもちょっとだけ登場する。

氣になるシーンがある。
例えば、トーマスたちがどうやって吊るされたのか。
また、ブレンダ ( ローサ・サラザール)が高所から落ちそうなとき、トーマスはどうやって助けてそしてゾンビ達からどうやって逃れて安全な場所までたどり着いたのか。
さらに、ゾーンAで何かを飲まされて氣を失ったあと、どうやって仲間たちのいる安全な場所まで運ばれたのか。
『FALL/フォール』(2022年アメリカ映画)でもラストどうやって地上に降りたのかは省略されていて違和感があった(ヘリで救助されたとしても、その方法は難しいはずである)し、『ゴジラ−1.0』でも省略されたシーン(会場で船同士で繋がる場面、あの重要人物が病院に行くまでの過程など)があった。
氣になるイコール違和感でもあり、作品の嘘っぽさにも繋がる。

良いシーンについても述べておこう。
さすがウェス・ボール監督作品と思えるポイントとしては、廃墟となった都市の映像は見ごたえがあるし、殺戮のシーンもリアルで没入感がある。

内容が追いかけてきても、映像と差が縮まっていない。
つまり、せっかく凄い映像なのだが、内容が追いついていない。
続編ありきの終わり方で、まだ殆どわからずじまい。
次の『メイズ・ランナー: 最期の迷宮』で、どのように終わらせるのか楽しみである。

Don-chan