オーバー・フェンスのレビュー・感想・評価
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函館ってやっぱり寂しさ漂う
曇った函館って寂しい。室蘭の次くらいに寂しい。 なんとも言えないやるせなさや寂しさが、これでもかってくらい滲み出てる40歳バツイチ男性が地元の函館に戻り職業訓練校へ通っている。 皆んなそれぞれモヤモヤしながらも少しずつ前に進もうとしている。 最後に晴れ空に飛んでくボールをみて、少しだけ清々しい気持ちになれました。
気持ちに染み込む
自分が、自分の人生が、何か特別なものになると思っていた若いころ。 普通に女性と出会い、結婚し、子供を作って何も特別でない生活をなんとなく過ごしている。 そうでなくなった時、泣くんだな。 人の心は、バランスが大事だと最近思う。 それを確認するために、こんな映画がある。 じんわり涙です。
小さな幸せの尊さ
特別ではない人が、今日という日を生きる事の尊さを感じる、自分の体温より0.2度だけ高い様な作品です。 特別な能力が無い やり甲斐がある仕事では無い 満足できる収入では無い 使命感が感じられるワケでは無い そんな人達が世の中の多数。 そんな人達でも幸せを感じて良いのだよ、 そんな人達を味方してくれている。 「見下した目で見るな」 自分が自分の生き方を生きていれば良い。 人を見下す、人と比べる事は必要無い。 救いはどこかにある。
キャスト勝ち。
キャストで見に行った作品だけど、キャストがよかった。このキャスティングじゃなかったら成立しないかも。 途中、ちょっと飽きてしまったし。 世界観は嫌いじゃないけど。 聡の抱えていた闇が気になる。
とてもいとおしい作品。
大好きな映画館「テアトル新宿」で、 今年83本目の映画『オーバー・フェンス』 を鑑賞。 山下監督好きですね。 キャスト陣も 良いですねオダギリ、蒼井優他。 苛立ちや哀しみ笑い、普段の生活、 営みがとてもいとおしく感じられる 作品。 オーバー・フェンスの後が気になります。
オダジョーのやるせなさ感
オダジョーの何もかもフワフワさせた感じはとても上手いと思った。 何かが悪かったとは思うけど何かは分かってないような。 蒼井優の壊れ方はちょっと怖かったかな〜 地味に義弟が上手かった。 あと、訓練校のみんなの笑いのセンスが高くて微笑ましかった。 色々と含んでるようで、軽めのタッチなのが良かったです。
この映画を楽しむことの喜び
予想通り淡々と現代社会を反映した人間劇でした。素晴らしい俳優陣が実力通りの力を見せつけ、それを素直にとらえて、素直に繋いだ作品です。 自分が住んでいる世界が何度も目の前に広がり、よくあるどーでもいい会話や怒りや涙が展開されるだけなんですが、それら一つ一つにことごとく反応してしまう自分がいました。 特徴的な音楽も非常に効果的だったように思います。 かなり気合いの入った作品であることは間違いないのですが、そんな力感などまるで感じることがないくらいの緩さがとてつもなく心地良かったり──。 函館の雰囲気も、押しつけがましいことなく、それでいてしっかりと出ていて(言葉など含め)とってもいい映画だなと心から思えました。出ている役者が個人的に皆好きな部類だったので、余計に好感を持てたのかもしれません。
いたって普通
オダギリジョーの役、いたって普通の人間? ただ、その後に自分を捨ててしまうと言うか、過去にすがっていると言うか、自分を見失っている。 何もかも壊してしまう最悪の人間? ?? ただ、色々な人たちの中で時が流れていく。 どうなるかが予想される中で、過ぎていくのが案外心地よいのです。
新たな一面じゃないけど、 この映画のオダギリジョーさんの役、好きで...
新たな一面じゃないけど、 この映画のオダギリジョーさんの役、好きです。 出演してる俳優さん、女優さんが 良い方ばかりで面白かった。
オダギリジョー
佐藤泰志原作のオーバーフェンス。原作は読んでいません。映画化された佐藤さんの作品『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』に続く「函館3部作」の最終章と話題に。海炭市叙景は当時、映画館で観ていて、オーバーフェンスを観に行く前に、そこのみにて光輝くを観ました。「そこのみにて」がとにかく素晴らしく…というのは置いておきまして。 過去の2作品を見て、三部作と言われてしまっただけに比べてしまった所があり、あ〜これは事前の情報を得るべきではなかったと後悔。過去の2作品の生っぽさというか、不気味さが凄く好きで、そんな映画を見たいと思ってしまったから、物足りなく感じてしまった。なんかカット割というのでしょうか。そうゆう感じの物が、あまり好みではなく、やっぱりもっと生っぽく撮ってほしかった。出ているキャストの方はみなさん、素晴らしく、魅力的だっただけに少し残念に。 そして、もう言ってしまうと、 とにかくオダギリジョーさんが好き過ぎる自分にとって、どんな映画だろうとオダギリさんを観れただけで、プライスレスとなってしまうので、余りにも参考にはならない。
役者が素晴らしい
オダギリジョーの、不器用で自分の感情をさらけ出すのが下手な役。蒼井優のブッとんだ役。すごく上手でした。職業訓練校の周りの人。特に満島真之介の闇のある感じが良かったです。 函館の街並みも綺麗でなんとも言えない空の色が本当に印象的。 現代にありそうな、リアルな物語です。 原作も読んでないので、どう終わるのか分からないままエンディングまで進みましたが、いい終わり方でした。 もう少し蒼井優の役を深く掘り下げてほしかったかな、ということで、星-1。 とにかく言えることは、家ではなく絶対に映画館で観るべき映画だと思います。
函館三部作オーラスになります
佐藤泰志の函館三部作を大阪芸大出身の円熟期に差しかかった三人の監督(熊切、呉、山下)が映像化していています。オーラスにあたるオーバーフェンスを山下敦弘監督がどう料理するか楽しみでした。前の二作より私見ですが劣りますね。原作を読んでるわけではないので一概に言えないけど、相変わらず何も起きない山下ワールド全開でした。精神的に不安定な聡役を蒼井優はハマリ役だが、こんなヤバイ女にはまるかなぁと普通に思ってしまいました。たわいのないことで大暴れするし、キャバクラでもあまりにトリッキーな動き。挙げ句の果てに動物園の動物を野に放つなんて。 原作ありきだが、前二作と比べあまりに題材として不利を被ってるかも。蒼井優ではなく脱げる女優をキャスティングしもうちょい官能的な構成にした方が佐藤作品は映えたのではないかというような気がする。北村有起哉が脇役ながらも流石の存在感。
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