「三部作」オーバー・フェンス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
三部作
技術訓練校に通っても、その職に就ける人間は数限られている。普通は失業保険目的の者が多いように思う。
どことなく寂れた空気感漂う函館の町。それでも明るくしてくれているのは訓練校のソフトボールの時間と聡(蒼井)の鳥ダンスだ。代島(松田)とも一度だけ寝たことのある聡だったが、白岩(オダギリ)と急接近。自然な流れで関係を結んでしまう。しかし、その後に互いの過去を語り、大喧嘩。気性が激しく、潔癖症的な振る舞い、そして鳥の真似をする風変わりな女だったが、見ている者でも惹かれていく。
オーバーフェンスというタイトルは、最後のソフトボールでのホームランのことなのか、それとも、息苦しい現実から逃げ出したい気持ちを表しているのか、あまりにも現実的な内容なので、映画の中に引きずり込まれそうな印象だ。
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