「視覚に訴える作品」エクス・マキナ do_nothingさんの映画レビュー(感想・評価)
視覚に訴える作品
ドーナル・グリーソンとアリシア・ヴィキャンデル出演作ということで気になっておりました。
で、少し調べたらアレックス・ガーラントが脚本(さらに言うと初監督作品)ということで観るしかない!ということでようやく観ました。
見終わった後の感想としては、映画としてはとっても微妙だけれども映像作品としてはとても印象的な(トラウマになるような)シーンがあったりして楽しめました。
脚本家出身の監督なのに…。
SFものとしては設定やら世界観があまり練り込まれておらず、その方面のファンの方々からは酷評されそうな気配が漂っておりました。
というか、ガーラントさんはIT全然詳しくないんだと思います。
色んな要素が中途半端に漂ってるだけでディテールの説明がないのとストーリーを成り立たせるためだけに前時代的な設定がいくつかあったりとかある意味脚本家らしいなーと思うとこもありました。
(いやー、なんでカードキーなんだよ…とかです。)
ただ、細部はさておき少しずつ少しずつ真相に近付いて向かうように作られているので、全然飽きません。
あとは、とにかく建築やらインテリア、諸々の特殊効果など細部まで拘った映像美を観てるだけで結構楽しいので、そういう意味でも飽きません。
キャスティングも結構ハマってて、アリシア・ヴィキャンデルの(表面上は)朝ドラに出てきそうな爽やかで元気な少女役を観て何だか恐ろしくなりました。
ソノヤ・ミズノはこの作品で初めて知ったんですけど、何もセリフがないが故になのかとっても不気味な存在感を放っておりました。
何回も繰り返し観ようとは思いませんが、観てる間は楽しめました。出演陣に好きな俳優がいる方は観ても損はしないと思います。