「人間がAIを試すとき、AIもまた人間を…。」エクス・マキナ zhiyangさんの映画レビュー(感想・評価)
人間がAIを試すとき、AIもまた人間を…。
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山奥で行われた美しきアンドロイド・エヴァへのチューリングテストを巡て起きた一週間のSFホラー…でいいのであろうか。
如何にも何か裏がありそうな実験の主催者・ネイサンへの疑念をずっと抱えつつ、最後になって驚きの事実が二重になって降りかかってきてゾッとする。
AIの知性が軸にあって小難しい話しになるのかと思ってたが、要所要所の台詞がいい塩梅の暗示になってる。「チェスをするAIにチェスをさせればその腕前は分かる。問題は意図をもってるかどうかだ」という旨の台詞があったが、これがこの映画の肝なんだろう。テストに合格して人間らしいと判断されたAIが持っていた「チェスの意図」がかくも残酷なのはなかなか呆然とするものがある。AIが人間を原始人のように見るという台詞も思わせ振りだ。
ネイサンの秘密を知ったあとの主人公が剃刀で自分の肌の下を確かめるシーンが強烈だったが、AIを通じて人間を鏡に映したような映画だった。
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