「包みこむように」山河ノスタルジア 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
包みこむように
誰もみな、満たされぬ時代を、生きて行かざるを得ないようです。未来もね。それにしても、監督さん、中国の今を、切り取るのが上手ですね。大切な人を、親と勘違いされて拗ねている様は、正に小皇帝。一人っ子政策で暮らしてきた皆さんと、付き合うヒントになりそう。バイタリティが、服着て歩いているような父。思い出いっぱい、餃子に包みこむ母。特別な言葉を、親に伝えるのに、通訳が要る子。手にしたものと、失ったもの。故郷の河は、何も語りません。激情のダイナマイトも、万感の思いを込めたダンスも、ただ包みこむように、流れてゆくのみです。
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