ボヴァリー夫人とパン屋のレビュー・感想・評価
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恋とは胸が痛むものだ
当時、映画館で観ました。
マルタンが段々とジェマに惹かれていくのはわかる気がしますね。
結構自由な感じで。
自分が作ったパンをあんなに美味しそうに頬張られたら、大体の男は気になってしまうのでは❓
しかし、彼女は金髪の若い男と不倫するようになり、行く末を心配するマルタン。
最後の展開は、辛いですね。
パンをつまらせた彼女を、ハイムリック法(でしたよね❓)で助けようとする男。
しかし夫がその場面を目撃すると、姿勢的に勘違いし男に殴りかかります。
その間に彼女は窒息死してしまう‥。
その後のマルタンと夫のシーンは空気が重いです。
最後はまた新たに、誰かが引っ越してきましたよね。
また小説さながらな展開が起こるのでしょうか。
葬式ムードで終わるよりは、私は良かったのではと思いますね。
ジェマ・アータートンを、知るきっかけになった作品でした🎬
田舎では抗うつ剤を飲む人が多いんだ
映画「ボヴァリー夫人とパン屋」
(アンヌ・フォンテーヌ監督)から。
フランス人がイギリス人に、たどたどしい英語で
話しかけるシーンから、笑いながらメモを取った。
本当は、フランス語で話したいんだろうなぁ、と。
続いて「何気ない彼女の仕草に一瞬にして
10年間眠っていた性欲が目覚めた」との字幕、
思わず、照れ臭くなって、メモしてしまった。(笑)
やはり強調されているのは、フランスの田舎の暮らし。
「田舎暮らしは快適だと思われるが、
めげない精神力が必要だ」「強い心が大切」
「意外かもしれないが」と前置きして、
「田舎では抗うつ剤を飲む人が多いんだ」と続けた。
長閑なようで、実はけっこうストレスが溜まるのが田舎。
そんな表現が面白かった。
主人公の愛読書「ボヴァリー夫人」のストーリーと、
目の前で起きている現実が重なり、物語が展開していく。
ラストに出てくる「人生が芸術を模倣することもあるんだ」
このワンフレーズが作品の肝かな。
P.S
「原題:Gemma Bovery」に「パン屋」を付け加えた邦題、
何か意味があるのだろうか?(笑)
こんな近くに引っ越してこられたら・・
困っちゃいますよね・・素敵な女性がすぐそばに住んでいる状況は嫌です・・ 手を出すどころか知り合いにもなれないという気持ちのせいで家にいながら苦しまなきゃいけないなんて・・。 ドジ踏んで失敗した場合、いやほぼ間違いなくドジ踏みますが(笑)、相手に「こんなとこに引っ越さなきゃよかった」なんて思われたまま暮らさなくちゃいけないし・・
エロジジイ
妖艶な肉体には観ているこっちも発情させられた。
「あの逞しいボディ、頭から爪先まで堪能したい」とムラムラした野郎どもは少なくない。
観終わって、巻き戻してはラブシーンだけを抜粋して何度も観てしまった。そりゃ、あんないい女が隣に引っ越してきては、いくらジジイといえども平常心でいられない。
しかし残酷だな。目の前で若い男と絡む姿を目撃してしまうのだから。とはいえ、何もない退屈な日常より刺激があってよいと思う。
この作品はまさに人間の嫉妬を全開にあぶり出した歯がゆい思いをする作品だ。
ボヴァリー夫人とスケベェ親父
19世紀の名作文学『ボヴァリー夫人』をモチーフにしたグラフィックノベルを映画化したフランス映画。
まず、『ボヴァリー夫人』の話を知らないといけないので(名作文学なのに知らないという…)、いつもながら、教えてWikipedia~!
田舎町の平凡な結婚生活にうんざりしたエマ・ボヴァリーは、自由で華やかな世界に憧れるも、不倫や借金に溺れ、最後は人生に絶望し、自殺する…というもの。
さて、本作は…
フランスの田舎村でパン屋を営むマルタンの愛読書は、『ボヴァリー夫人』。
ある日向かいの家に、イギリス人夫妻が越して来る。奥さんの名は、“ジェマ・ボヴァリー”。
何処か『ボヴァリー夫人』と重なる彼女にマルタンは惹かれ…。
誰だって隣にエマニエル夫人が越して来たら色々妄想しちゃうが、それを名作文学に置き換えたとしても、やってる事は同じ。
その美貌もさることながら、パンをこねてみたいと言い、「ここ、熱い…」と言い、上着を脱いだ時のうなじ、胸の膨らみ…。絶対、誘ってるよね!?
背中をハチに刺され、背中のボタンを外し、背中に口を付けて毒素を吸い出すという端から見れば背中にキスしてるような事もOK!
これら実際の振る舞いも、妄想も、もう止まりません!
そんなジェマに、マルタンだけじゃなく村の男たちもメロメロ…。
とにかく魅惑的なジェマ。演じたジェマ・アータートンも然り。
ジェマから目が離せなくなったマルタンはある日、ジェマが夫が出張で留守中、若い男と密会している事を知る。
ジェマの行動はますます『ボヴァリー夫人』を連想。
と言う事は、最後も。アクシデントとは言え、ジェマを巡る騒動は思わぬ結末へ…。
『ボヴァリー夫人』を地で行くようなジェマは自由奔放でありながらも何処か悲劇的。皮肉めいたものも感じる。
でも最も皮肉的なのは、マルタン。
ラスト、向かいの家に、新たな女性が越して来る。
何か困った事があったら何でも言って…と、一見親切な隣人のように思えるが、下心見え見え。
本作はスケベェ親父の艶笑劇であった。
暇人
フランスの小市民を演じさせたらファブリス・ルキーニ(パン屋の主人)の右に出る者はいないでしょうね。ホントはまり役だと思いました。文学好き妄想好き暇人おじさんは、妄想をかき立ててくれる女性を常に探しております。つまり、妄想が人生最大の喜びなのです(私も同じ人種ですが)。こういう男性、フランス映画に良く出てくる気がするのですが、お国柄なのでしょうか?
ひとりの女を巡る4人の男達のラストは、笑ってしまうくらいドラマチックでした。
非現実世界に浸るのは難しくない
言語の魅力で踊り惹きつけ罠をはる。静かな時間を堪能しながら燃える炎にゆっくりゆっくり歩み寄る。手に入らないものほど欲しくなる。手に入れることが不可能とわかってても近づきたくなる気持ちを書物に置き換える。壁ドーン。満員電車に揺られながらの通勤など考えもしない人達の考えはなかなか測ることが出来ないが、見つめ続ける時間そこには余裕を持っての考察がある。羨ましくもあるがヌーヴォーよりも枯れに近づく美に興味ある私はまだまだ若いのかもしれないが80歳からの青春をイメージしながら日々を送りたいと考えてる私には美味しい作品であった。パン屋さんの奥様に恋したい。
ルキーニ節。
知識のないままフワッと観ていたら、主人公にF・ルキーニ!が。
あぁこれはコメディだわと思ったら、正しく原作がそうだった。
ボヴァリー夫人と同じ名字を持つ英国人夫婦が隣家に越してきて
文学好きパン屋親父をメロメロにしていく。あはは~なるほどね。
ルキーニはほぼ自然体(の演技)、ヒロインのアータートンは健康
美溢れるお色気満載♪で、小説通りにならないように?お世話を
焼き続けるパン屋に苦笑い。夫の妙変を訝りながらも失笑に伏す
妻や息子にも笑える。とにかく軽妙甘美なコメディといった感じ
なんだけど、最後にブラックなオチまでつけてくるのはさすが^^;
暴走恋愛映画再び
見終わってアゼン…目薬を落っことしてしまい、店員さんに迷惑かけてしまいました…。パンフレット買って見てみたら『美しい絵の崩壊』のアンヌ・フォンテーヌ監督ではないですか!どうりでブレーキが効いてないわけだ…。まぁ今回はフランスのまばゆい田舎に紛れ、純愛と変態の間を揺れ動く人間模様って『美しい絵の崩壊』の続きかよ!このまま突き進んで、次はどうなるのか楽しみですね(^。^;)
英語とフランス語がごっちゃごちゃ
2年前に読んだ「ボヴァリー夫人」の物語が蘇ってくるようでした。結末も違うしコミカルに描かれていますが現代版ボヴァリー夫人。登場人物の設定まで原作を真似ているので読んだことある人は面白いかもしれません。
しかし、個人的にはしょーもない下品な下ネタを見ているようであんまり面白くはなかったです。
次回作はアルヌー夫人とパン屋を期待します。。
風にそよぐ草
フランス映画らしいファンタジックな現代劇。
グザヴィエ・ドランの映画なんかにも言えるけど、あの雰囲気の中に普通にスマホが出てくるのがとても面白い。
ジェマ・アータートンの絶妙なバランスの美しさがこの映画を見事に作っており、周りの男どもが彼女に執心するのもわかる。
最後は男どもを翻弄し続けたジェマがほとんど男どものせいでしょうもない死に方をしたのも、とてもフランス映画らしかった。
一つ残念なのは、原題はただのジェマの名前なのに、邦題でパン屋を付け加えたこと。
「ボヴァリー夫人」だと色々と問題はありそうだけど、パン屋を強調して意識させるのはなんか違うと思った。
作品は素晴らしかっただけに。
この映画はやはり小説を読んでから観たほうが楽しい。
19世紀のフランス小説、フロベールの「ボヴァリー夫人」の上にレヤーを被せ映像化し、
21世紀の不倫劇を描いたなんとも凝った映画だ。
映画はやはり小説を読んでからでを観たほうが楽しい。
この映画はドラマでもなければ、「ボヴァリー夫人」を描いているわけではない。
19世紀の田舎を抜け出したがる小市民と現代の都会から田舎をあこがれる小市民を対比させている。
さらに従来からあるフランス人とイギリス人の違いをユーモアを持って明確にかき分けている。
しかし、この手の映画は日本では流行らない、特に男性陣は苦手だろう。
何故なら、フランス人が持つ独特の女性観、
その好色的なくすぐりを距離間を持って楽しむことは結構難しいからだ。
人のいい中年おじさんの持つお節介に、我々日本男児、どこに共感を見つけたらよいのだろうか。
そもそも、フロベールの「ボヴァリー夫人」を今の時代、面白いと思う人が何人いるだろうか。
この映画は凝っていると言いたかったのは、実はもう一つ背景となる映像にあるのだ。
映像化されたルーアン大聖堂やその周辺の中世以来の小さな街の住宅とインテリア。
そこはまさにフロベールが描きたかったノルマンディーの自然環境と建築の美しさそのものだ。
といってもボク自身この場所を一度でも訪れた訳ではないのだからすべてが想像。
しかし、映画は19世紀のリアリズム小説の風景はこんな世界だったのかと思わせてくれるようだ。
そんな感じになっちゃうの?
結構、引き込まれました。まさにパン屋のオヤジと同じ心境かも…。
人は満ち足りても、欲張りな生き物なんだな…と実感。
そして、自業自得と言うべきなのか、最後は誰も得をしない感じの終わり方で、ある意味、ほっとしました。
妄想おじさんが面白い
フローベルのボヴァリー夫人は読んだことないですけど、あらすじは多少知ってる程度です。楽しく見てきました。
R15+にしてはエロス描写は控えめでしたが、まぁ登場人物たちの行いはどいつもこいつも非道徳的なので、中学生以下お断りなのかもですね。
ジェマボヴァリーの夫だけがかわいそうでしたね。
ジェマボヴァリーの美人すぎないけど官能的な体つき、浅薄さに見とれました。ほとんどマルタンと同じ気分で唾を飲むような気分で見ました。浅はかで欲に忠実な美しき人妻。英国アクセントもいいかんじでした。
絵的に一番大胆なのはコートの下にレースの下着だけで不倫相手に会いに行くところですね。まぁ楽しそうな情事でした。
ハメながら罪悪感に苛まれる、みたいな悲劇に酔った不倫劇は見ててイライラしますが、楽しそうだと嫌悪感が薄いです。
で、不倫相手が、「胸騒ぎの恋人」で男女それぞれから惚れられながらいい加減にあしらった美しき悪魔のニコラ役の役者でした!こんなところで再会出来ましたね、なんかうれしい。ブロンドの巻き毛とタレ目と素敵な肉体で目の保養でした。
法律の勉強をするためにパリから別荘に来た元貴族?のボンボン役でした。ハマってます。
主人公のマルタンジュベールは近所に越してきた英国人のボヴァリー夫人が小説「ボヴァリー夫人」と同じ運命を辿りやしないかとヒヤヒヤして、そしてボヴァリー夫人のエロスにムラムラしてストーキングします。ヒ素入の殺鼠剤に反応しすぎるのは小説のボヴァリー夫人がラストでヒ素で自殺したからなんでしょうね。
自殺されてなるものか!と迷惑な奮闘をするんですが、結局マルタンの作ったパンを喉に詰まらせて現実のボヴァリー夫人は死んじゃうんです。
わーなんてヒドイ話なんだ!でも笑ってしまったやないか!ストーキングすれすれの思慕がこもったパンが、狂気になっちゃった!
マルタンは不倫相手を語った手紙でボヴァリー夫人と不倫相手の仲を裂こうとしたり、犯罪も犯しているわけですが、お目目ひんむいて凝視する表情はいかれているけど可愛くも思え、困ったもんです。
さて、ボヴァリー夫人が亡くなり、また隣の家に新たな住民が来たのですが、マルタンの息子曰く、「ロシア人で姓がカレーニナだよ」とのこと!まさかアンナカレーニナでっか?と、またマルタンのビョーキな暴走が始まる?という場面で終わります。
ちなみに新しい隣人はフランス人夫婦。マルタンの息子がオヤジを騙したんです!
成績悪いとかテレビゲーム禁止とかでイイトコなしだった息子が、最後でやってくれました。
笑ったらあかんのでしょうが、おかしくておかしくて、結構笑いました。
この映画は(も?)性格悪い人むけですね。
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