「原作ファンとしてはこの点数しかあげられない」ちはやふる 上の句 まみみさんの映画レビュー(感想・評価)
原作ファンとしてはこの点数しかあげられない
漫画は29巻まで読んで、アニメは二期まで観た。
そして今回の映画版。
パッと見4点だったから軽い気持ちで臨んだら、
思いっきり往復ビンタされた気分だった。
3/24編集
勢い任せで書いたので、
他のコメントいろいろ拝見して、
ちゃんと酷さを原作ファンに伝えようと思い、
編集することにしました。
原作レイプと言われる二つのポイント、
エピや設定のご都合主義による改悪、
キャラ設定と性格の改悪、
今作、全部抑えています。
それでも観たいと思えるのは、よほどのドmか、
ちゃんと原作読んでないか、
役者のファンのどっちかではないでしょうか。
まず、設定の改悪について。
ありすぎてすごく長文になるので、二つだけ挙げます。
ほかは興味ある方がお自身で確かめてください。
⑴B級A級など、一切問わない
二時間しかないから、B級の肉まんくん(西田)がいきなりA級の新と個人戦の決勝で当たります。
肉まんくん強すぎると思う同時に、
なんで新くんがいるんだ?この時点でまだ復帰してないし!
と原作ファンならツッコミを入れたいところです。
また、部を作る前に実は千早が今度の個人戦で優勝すれば、A級になるというのも削られました。
原作で太一はA級昇格のために、地方戦に出ることになったくだりも、すべて修行で片付けられました。
(なのにここでチラッと会場のエントランスにB級なんとか書いてある看板が見えます。確信犯です。)
⑵時間軸改変されすぎてついていけない
原作無視で完全なる監督のエゴです。
本当にムカつきます。
例で例えば…
・最初に部を立ち上げた直後、千早は新に電話した時点で、新はまだかるたをやってる。おじいちゃんも健在。(下の句に新のエピをぶっこんでくるつもりでいるのが見え見え)
・合宿なぜか白波会で行われ、千早の練習相手が須藤さん。(なぜか須藤さんが白波会に入ってる、おかしすぎる)
・ヒョロくんは肉まんくんと太一と千早を知らない。
(肉まんくんのお姉ちゃんはどうしたらいい?ね、どうしたらいい?)
ほかもっとひどいの一杯あるのですが、とっさに思いついたのはこの三点。
もう一つ、キャラの改悪。
エピを丸ごと削りとご都合主義の改悪の2パターンに分かれます。
⑴エピ削り
・小さい頃に決勝前に太一が新のメガネを盗む。
原作なら新その時点で太一が犯人だったのがわかったが、映画ではわからないまま。険悪だったちび太一と新の関係はなぜか仲良しになってる。
・肉まんくん躊躇なくかるた部に移籍する
原作なら肉まんくんがかるたをやらない原因は新へのコンプレックスだったのがあったから、かるた部に入るのもすごい決意をしたのがわかります。それがわかれば、肉まんくんが呑気に新と当たるとかまずならない。ただのムードメーカーに成り下がった肉まんくんを観ていて、違う意味で切ない気持ちになります。
⑵キャラ改悪
いろいろ違うところもあるが、基本原作通りのキャラは省略します。
・西田くん:能天気でKY、なぜか全国二番目に強い、本当に許せない。
・駒野くん:ただのガリ勉ですごくハイテク。アプリまで作れちゃう。太一への妬み皆無。なぜか鉄道オタク設定。鉄道オタクに失礼だぞ!
・太一:肉まんくん呼び。本当に許せない。ただの恋愛脳で部長感ゼロ。
・新:お人好しメガネ。冷たさゼロ。
・原田先生:なぜか神主になってる。なんで?
・木梨くん:須藤さんすげー!ほか知らねー!
・顧問先生:でているだけ、エピ削られたため、最初テニスで忙しいと言ったのに、なぜか優勝した時にいきなり喜びだす。
・須藤さん:ドエスではなくただの体育会系の怖い先輩。須藤さんは体育会系じゃないのに…
名前出ただけだった重要キャラ:
坪口さん、甘糟くん。
唯一いいと思ったのは読み手の読みでした。
下の句は見ません。これは私の知っているちはやふるではありません。
末次先生はこれを観て、どんなご心境だったか知りたいです。
原作と設定・イベントがちがうのは、諦めたほうがいいと思います。
漫画・アニメと映画では伝え方が違うから、表現として真面目に作ったら
いろいろと変えざるをえないはずです。
絶賛している人たちは、漫画を読んでの知識と組み合わせて、
映画がよかったといっているのでしょうし。
ただし、私は単体の映画として酷い映画だと思いましたが。