「【”人としての良心は見かけでは分からない!”モヒカン男が、末期の肺がんを患った父の求めに懸命に応える姿をユーモラスに描いた作品。】」モヒカン故郷に帰る NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”人としての良心は見かけでは分からない!”モヒカン男が、末期の肺がんを患った父の求めに懸命に応える姿をユーモラスに描いた作品。】
ー 沖田修一監督は、近作の「さかなのこ」でもそうだが、人間性肯定の立場で作品を世に出す監督である。「横道世之介」の様に、原作をアレンジメントした作品もあるが、その多くはオリジナル脚本である。邦画の貴重な才能溢れる、監督の一人だと思っている。ー
■恋人の由佳(前田敦子)が妊娠したのを機に、故郷に戻ることにした売れないバンドマンの永吉(松田龍平)。
偶然、弟の浩二(千葉雄大)も帰郷しており、久々に家族が顔をそろえるが、父親・治(柄本明)が突然倒れ、肺がんで余命わずかなことが発覚。
永吉は父親のために何かをしようと、父の願いを叶えるために奔走する。
◆感想
ー 個人的な事で恐縮であるが、沖田監督作品の中で、初監督作品と今作は未鑑賞であった。配信に感謝である。ー
・モヒカンで、メタルロッカーと言えば、世間的には余り芳しくないイメージがあるかもしれない。けれども、そんなことはない。私は、そういう人物を何人か知っている。
皆、情に厚くて、人として立派な人が多い。見かけで人を判断してはイケナイのである。
・今作の永吉もそうで、妻が妊娠した事で、久方ぶりに帰郷するが、父は末期の肺がん。だが、彼は悲嘆に暮れる事無く、父の願いを叶えようと奔走する。
ー 離島に、父が食べたいと言ったピザを届けさせるシーンなど。-
・そして、父が願った由佳との結婚式を島で上げる事を決め、実行する姿。
<永吉の母を演じたもたいまさこさんを始め、登場人物は善人しかいない。沖田修一ワールド、全開作である。
ここ最近、良作を公開し続けている沖田監督の更なるご活躍を祈念したいと思った作品である。>
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