劇場公開日 2015年5月23日

「スカートの下の劇場」やるっきゃ騎士(ナイト) 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0スカートの下の劇場

2021年11月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

2015年の作品
76分
主演中村倫也の熱演が1番の見どころ
彼がブレイクしたのはいつかは知らないがおそらくブレイク前だろう
おじさんおばさんからすればつい最近かもしれないが中一が小一の頃だから割と前だ
今回も中村倫也は女装している

原作既読
月刊少年ジャンプで1984年から連載され単行本11巻で終了した伝説の漫画
この頃の少年誌はエッチな漫画が何本か連載されているのが当たり前だった
『ハートキャッチいずみちゃん』『いけない!ルナ先生』『OH!透明人間』などなど
それらに比べると『やるっきゃ騎士』は単にエロい漫画ではなく設定も比較的しっかりしているしギャグ漫画としても面白かった
陰気なブスたちがポリコレ棒を振り回して90年代にはお色気漫画は少年誌から無くなったが
今ではスマホでえぐすぎるエロ広告がうざいのだがこれこそなんとかしてほしい

原作はB級だが映画の方はC級
特に出演者は中村倫也以外C級
カツラをかぶっていたのでわからなかったが嵐先生を演じたアレクサンダー大塚はスキンヘッドのプロレスラー
漫画のそっくりさんを集めているわけではないので原作厨にはお勧めできない
山田の「しゅう」がしっかり再現されている点は懐かしい
デブのハンマー投げで果たし状が誠豪介に直撃するシーン好き

セクハラ男子教師嵐鉄美を退治した女子生徒美崎静香は女尊男卑を掲げ女子が男子を支配する自治クラブを結成
聖愛学園の方針に反発した転校生誠豪介は男子生徒会を欠席し美崎静香に対抗
割り込んできたのはサイボーグ化した嵐先生

嵐豪介は硬派だがスケベ
スカートめくりが得意
中性的なイケメンがやるスカートめくりは美しい
くだらないといえばたしかにくだらないが何故かいやらしくない
芸術の域に達している
スケボーやサーフィンがオリンピックの正式種目になるなら近い将来スカートめくりもありえない話ではない

低予算のため嵐先生が肩からロケットを発射することがないのが残念
原作と違い女性の裸は全く出てこない
映画というよりVシネマっぽい
それでも『まいっちんぐマチコ!ビギンズ』よりかなりマシ

いわゆる平凡なネット民ならカメレオン俳優の黒歴史と評するだろう
そもそもカメレオン俳優という言葉は今年も去年も流行語大賞にノミネートさえされていない
広告代理店に雇われたのかゴリ押し感がハンパない
成田凌も嫌がっているしやめてほしい
あと本人が言うならともかく本人と親しくもない赤の他人が何様のつもりか知らないが勝手に黒歴史認定しないでほしい
これだって中村倫也が残してきた仕事の一つ
俳優人生の血となり骨となっているよ

野川新栄