劇場公開日 2017年2月24日

「脚本家デイミアン・チャゼル」ラ・ラ・ランド チャーリーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5脚本家デイミアン・チャゼル

2017年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

『セッション』に続いてデイミアン・チャゼル監督の2作目、鑑賞でございます。
これだけ話題にのぼっていた作品ですので、早めに観に行きたかったのですけど、なんだかぐずぐずしていたら、こんな時期になってしまいましたよ・・・

で、観てみた感想としては、『セッション』と合わせて考えると、デイミアン・チャゼルって人は、やっぱり名脚本家なのかな、と思いましたですね。
たしかにアカデミー賞で監督賞も受賞しているわけで、監督としての実力も十分なんでしょうけど、それよりも脚本家としての語りの力の方を評価したい気がしましたですね。だって、このラブストーリーですもん。同じミュージカルラブストーリーで言えば、『シェルブールの雨傘』を思い起こさせる展開ですが、その中で私、しっかりとエマ・ストーンのことが好きになれましたもんね。こうやって女優を好きにさせる語りの力があったように思うんですよ。

でも、監督としてはどうなのかなぁ、と。そうした素晴らしい脚本を十分に絵にできていたかと問われると、私的には何かが欠けていたように思うんですよね。
チャレンジングなミュージカル映画であったわけですけど、自然光にこだわりすぎたのかミュージカル映画にあるべき溌剌とした身体性のようなものを感じられなかったように思いますし、『アニー』で見られたような画面いっぱいに身体が躍動するという感じも薄かったかな、と。
いや、頑張ってはいたと思います、ホントに。オープニングのワンカットでのカメラワークなんて、よく出来たなぁ、と感心しましたしね。
でもやっぱり、そうした技術で、その技術に見合った感動があったかと言えば、そうではなかったようにも思うんですよ・・・

いや、でもこの映画、好きでしたね。幸せにさせてくれる映画でしたよ。

チャーリー