「薄っぺらで、ついていけない」ラ・ラ・ランド ほにゃららさんの映画レビュー(感想・評価)
薄っぺらで、ついていけない
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そもそもミュージカルは苦手だが、物凄く評判なのできっと楽しめるだろうと期待して観たら、冒頭の歌と踊りが始まった瞬間から、これはついていけないかも、とイヤな予感がした。
フタを開けると、主人公たち(特に女の方)の大人げない言動や、安易なすれ違いの展開にイライラするし、夢を追いかけてるから何をやっても許される的な振る舞いがどうにも好きになれず、ロマンチックなシーンも冷めてしまい、早く終われと思う始末。
だいたい女優を目指して活動した期間が6年って、短かくないか?
しかもこの人、役者の卵同士で切磋琢磨した気配が全くないし、初めての公演が不評で、あっさり諦めて帰るなんて甘過ぎる。もっとガムシャラにやっても報われずに、長年しがみついてる人が山ほどいるでしょ!
それでもあっさり成功しちゃうから、ただの天才だったんだねって、それじゃあ共感できないよ。
チャンスを掴む面接での歌も、一見すると感動的だけど、ついさっきまで夢を諦めてたあんたに言われたくないわ!
ミュージカルだから、ドラマとしての完成度は低くてもOKなのか? 古き良き時代のミュージカル映画っぽさの再現ということなのか?
絵面はきれいだし、音楽も良かったから、雰囲気に持っていかれてクライマックスではウルっときてしまったが、あれもそこからやるのかよ!って感じだったし、よくよく振り返ると、何がどうしてそうなったのか、全く語られていない。
全体的にロマンチックな雰囲気だけの、薄っぺらい映画だった。
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