「凝縮されたラストシーン」ラ・ラ・ランド tomochicaさんの映画レビュー(感想・評価)
凝縮されたラストシーン
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確かに出来すぎたサクセスストーリーですが。そんな野暮なつっこみはいたしません。
夢への溢れる情熱があって、愛する人のその夢に人生を賭けて欲しいと思えば、二人の人生が交わらないことは明白です。
だから別の道を歩み、それぞれが夢を叶えた。というハッピーエンドなら、セブズで見つめ合った時、ミアと同じようにセブも笑えるはず。
別れた後、セブは夢だった自分の店を開きますが、店のロゴは昔ミアが書いたもの。
ミアへの想いがまだ深くあることを思わせます。
ミアは女優として成功し、夫も子供もいる。最後夫との今までをセブが演じるシーンで、セブと歩むはずだった人生を恋しく思いますが、ラストのミアの笑顔には今の幸せと過去を振り返らない意志が私には感じられました。
オーディション後の公園での、「私達どうなるの?」の答えが「結婚しよう」ではなかった時に、ミアは決断したんだと思います。
「ずっと愛している」ことに変わりはないけれど。
セブは、ミアに自分の夢を叶えて欲しいから、「結婚しよう」とは言えなかった。今も変わらず愛しているけれど。
もしあの時「結婚しよう」と言っていれば、二人は結ばれていたのかもしれません。でもミアは女優になれず、結局全てが上手くいく方法なんてない。
愛していても、一緒の人生を歩むことは出来なかった。でも夢を叶えたお互いを尊重し合う、ラスト2人が見つめ合うシーンは切ないですね。
多少中だるみ感はありましたが、最後が非常に面白くて色々考えさせられました。
好きな映画です。
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