「残念」ラ・ラ・ランド svg6さんの映画レビュー(感想・評価)
残念
完全に好みの問題なのかもしれないが、個人的には大して面白くなかった。特に、ラストが最悪。唐突に「あったかもしれない話」なんて始めてしまって、なんだこりゃって思った。後悔する心理描写?やめてくれって感じだ。あれだけ前のめりにやってきた連中が、最後の最後で後ろ向きになるなんて、ワケがわからん。辛気臭い映画の締めくくり方に落胆した。
それぞれ別々の夢に生きる両者が、お互いに賞賛し合う清々しいラストを期待したのだが。観客として裏切られた気分だ(苦笑)。
後悔するってことは結局のところ、本当にやりたいことをやっていたワケじゃない、ってことになるわけで。作品自体が作品を否定してどうすんだってね。本当にがっかりした。あんな具合に後悔する主役の二人のどちらかにでも共感できるのなら、味わい深いラストということになったのかもしれないが、自分には無理。あれでは作中での二人の発言が、全て白々しく思えてきてしまう。
何を後悔することがある?こんな連中を見ても「大女優はとりあえずガキと旦那に謝れ、ピアノマンは他人の女房を思って未練がましくピアノ爪弾いいてんじゃないよまったく」としか思えん(笑)。ジメジメと哀愁を奏でるのは序盤か中盤にやってほしかった。
こんなことを書いたら「お子様だ」と嘲笑されるかもしれないが、ハッキリ言わせてもらうと、個人的には『ドリームガールズ』の方が、本作よりも、100倍面白かった。比べるだけナンセンスなのは分かっちゃいるんだが、観た後にどれだけ満足できるかが自分にとっては重要なわけで。本作は前評判が良かったので期待した分、拍子抜けしたのは事実。
同監督の手掛けた『セッション』で見られた凄みのある描写は、本作では消え失せていた。個人的には、本作は中途半端に良い映画ってところに落ち着いちまった感じだ。もちろん個人的には『セッション』の方が好きだし、100倍面白かった。
セッションで主役をいじめ抜いたスキンヘッドの鬼先生が本作にもネタとして登場。終盤の妄想シーンで良いヤツっぽく振舞っていたのが印象的だったのだが、そこには違和感しかなかった。その時見せたスキンヘッド先生らしからぬおどけた表情は、似合わねえし、気色悪いなぁとしか思えなかった。
次回作に期待したい。
私なら1です。この監督は「音楽を劇中に散りばめて、作品その物の内容は誤魔化した」と思ったのが私の感想。前半~途中までは、「二人の夢への苦労が描かれていた」と理解できるが、後半の演出の乱暴なこと。突然場面は変わるわ、セブが嫌いなヤツとバンドを組むわ、挙げ句、セブと結婚したのか?他人と結婚したのか?理解出来ない。「あとは観客が考えろ❗」と言っているような演出。あのスキンヘッドは、JKシモンズ。「セッション」でオスカーを受賞してますが、この俳優の使い方も酷い。あれだけなら、他の俳優使えって。最後のシーンの演出は、他にやることがないから、監督の好き勝手にやった感じが否めない。これがアカデミー賞15部門ノミネート作品?半信半疑だったけど、やはり酷かった。セッションがとても良かっただけにショック