「人、物、光、音、色。全ての配置が完璧なミュージカル映画」ラ・ラ・ランド ひびのさんの映画レビュー(感想・評価)
人、物、光、音、色。全ての配置が完璧なミュージカル映画
めちゃくちゃ楽しい映画。飽きがこない。
思うに舞台セットから小道具の配置、果ては役者の仕草まで監督の半端ではないほどの細部へのこだわりを感じたんですよね。
CMでも映された大渋滞のハイウェイでのフラッシュモブ。
キャストや車の色や立ち位置の配置、
クラクションの音のタイミング、全てが見事に統一されている。
統一感を出すのはミュージカルとしては当たり前の手法(ミュージカルてんで素人です汗)なのだろうけど、その規模が半端ない。
監督は、これだけの規模を納得がいくまで演出したのか、と。。。
路地裏に無造作さに立てかけられた自転車、
乱雑に並べられたビールの空き瓶、
点滅を繰り返す寂れた街灯、
そして「ミュージカル的で大げさな」演技をする役者達、
それら全てのアイテムの調和が本当に見事。見たまま聴いたまま直感的に心を動かされるのです。
一流の写真家やデザイナーの渾身の作品集を、贅沢にもパラパラ漫画にして見せてくれてるいるよう笑。決して皮肉じゃなくて。
監督は映画を音楽として捉えてるのでしょうか、やはりジャズ。
脚本は楽譜でその中で、役者がセットが自由に動くが、それは全てが計算しつくされていて、最終的には見事なハーモニーを奏でる。
感じるがままに感覚的に、
ただただ、楽しむ、そんな映画。
人間の本質を突き詰めた重厚な人間ドラマなんて訳ではなく、
軽くてポップで大衆を満足させるための映画。
いいメッーセージも込められてるけど、深くもなく、考えさせられるわけでもない。
でも映画ってそういうものですよね。
厚みのあるドラマを求めてる人には向かない。
でもファッキンな程に楽しめますよ!笑
長々と失礼しました。めちゃくちゃ語りたかったので。
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